WRC2021/12/06

2年連続3冠にむけて、トヨタが来季体制発表

(c)Toyota

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 TOYOTA GAZOO Racingは6日、東京・お台場のメガウェブにおいて2022年シーズンの新たな挑戦にむけた体制発表を行うとともに、新しいハイブリッドによるGRヤリスRally1のテストカーを初めて公開した。

 トヨタは今シーズン、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシアが通算8度目となるドライバー/コドライバーの選手権タイトルを獲得、チームとしても3年ぶり 5回目のマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、2017年のWRC復帰以来初となる3冠を達成することになった。

 トヨタは、ハイブリッドによる新しいRally1カーによる新世代となる来季のWRCにもチーム代表として2シーズン目を迎えるヤリ-マティ・ラトバラ代表のもと、新しいGR ヤリスRally1で参戦して2年連続3冠獲得に向けてチャレンジすることになる。

 来季のチームラインナップは、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンがシーズンにフル参戦し、2021年ドライバーズチャンピオンのオジエがバンジャマン・ベイヤスを新しいコドライバーに迎えて限定的な参戦を行い、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルムと3台目のマシンをシェアすることになる。さらに勝田貴元/アーロン・ジョンストンが、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationというセカンドチームが走らせる4台目のGR ヤリスRally1で参戦する。

 ラトバラ代表は、2022年から投入される新しいハイブリッドによるGRヤリスRally1について次のように説明している。

「WRCは2022年、初めてハイブリッドシステムを搭載することになるため、大きな変化のときを迎えることになる。マシンのレギュレーションも変わり、サスペンショントラベルが少なくなり、シーケンシャルシフトになるが、もちろん最大の変化はハイブリッドシステムが搭載されるということだ。ステージではこれまでより一時的には100馬力以上、パワーが上がる状況もある。よりも速くなるところもあるだろう」

「もちろん、その一方ではドライバーにとっては、マシンのコントロールについては難しくなるので、ドライビングについてはある意味ではとてもチャレンジングなると言えるだろう。しかし、それによってはこれまでよりマシンはドリフトするなどよりスペクタクルな走りが見られることになるので、中継を楽しむファンや観客にとっては素晴らしいこととも言えるだろう」

 GAZOO Racingカンパニーの佐藤恒治プレジデントは、次のように述べている。「今年、トリプルタイトルを獲ったとはいえ、来年からはRally1ということで、また新しい挑戦が始まるわけです。とくにハイブリッドになるので、WECで我々がいろいろやってきたことが活きるんじゃないかと思っています。WECとWRCというGAZOO Racingにとっての大きな柱がより連携して、全体としてチームワークよく両方の選手権を戦っていけると期待しています」