WRC2020/02/27

2021年WRCカレンダーは6月に発表へ

(c)Hyundai

 ジャン・トッドFIA会長は、2021年のWRCカレンダーについては6月に最終決定されることを約束した。

 ローテーションによって今季のカレンダーから外れているイベントはすでに2021年の開催は約束されている。その中にはオールターマックのイベントへと生まれ変わるラリー・デ・エスパーニャの復帰も含まれ、ラリー・ドイッチュランドと取って代わると見られている。

 ラリー・オーストラリアは今季1回限りのスポット開催となっている今年のラリー・ニュージーランドに代わってカレンダーに復帰することが予想されているが、コフス・コースト一帯の森林で4カ月にもおよんだ火災がコース設定にどのような影響を及ぼすのかはっきりとしたことはわかっていない。

 また、今季、フランスでのWRCラウンドは同じようにカレンダーから外れたが、フランス自動車連盟(FFSA)はツール・ド・コルスに代わるフランス本土のイベントをまだ探しているところだ。

 暖冬に見舞われたラリー・スウェーデンは来季もカレンダー入りを確保しているが、トッドFIA会長は、雪のないスウェーデンは2度と容認しないと明言しており、新しいルートの改善が承認の大前提になると考えられている。

「カレンダーは6月に発行される、6月にはすべて明らかになる」とトッド会長は語った。

「これは世界を舞台にしたラリーの選手権だ。我々はヨーロッパでのラリーを始め、理想を言えば、中東、アフリカ、アジア、オセアニア、そして北と南アメリカの大陸でラリーがやりたい」

 WRCプロモーターCEOのオリヴァー・シースラもカレンダーを早期発表できることを期待していると語った。

「我々としても6月にはカレンダーを発表できるとかなり自信を持って言える。もちろん例年よりも早くカレンダーを準備したいと思っている」とシースラは語った。

「2021年についてはスペインの復帰がすでに合意に至っている。我々は、フランスが魅力的なイベントをオファーできることを条件に、そのための枠を確保していくことを考え、提案している。彼らは様々なシナリオについて検討しており、どんなものになるのかと我々としても興味がある」

「そして我々が意図しているのは、オーストラリアの魅力的なロケーションに戻ることであり、当然、チリの復帰は困難な国内情勢によって待たれることになる。ほとんどの伝統的なイベントに関してはそのままとどまっている」

 新しいジャパンやケニアもふたたびカレンダーには残ることが決定的と見られるほか、今季の10月にWRCキャンディデートイベントを開催するクロアチアのカレンダー入りの可能性も高まっているようだ。