WRC2017/01/26

3台のアバルト124登場のRGT戦はデュマが勝利

(c)Michelin

(c)Fiat

 ラリー・モンテカルロで併催された2017年FIA R-GTカップの緒戦は、ロマン・デュマ(ポルシェ997 GT3)が木曜日のナイトステージでのクラッシュにもかかわらずに優勝を飾ることになった。

 モンテカルロでWRCデビューとなるフィアット・アバルト124ラリー。イタリアでは今季、アバルト124ラリーのワンメイクとなる、アバルト124ラリー・トロフィーが全7戦で行われるイタリア選手権で併催されることになっており、そのキャンペーンのためにアバルトの支援によりミラノレーシングとベルニーニ・ラリーによってモンテのR-GT カテゴリーに3台マシンが出場してきた。

 なかでも注目は1994年にモンテカルロで総合優勝し、一昨年にはモンテカルロのR-GTカテゴリーで優勝を飾っているフランソワ・デルクール、当初参戦が予定されたルカ・ベッティに代わって出場することになったACIチーム・イタリアがサポートするイタリアの若手ファビオ・アンドルフィ、イタリアの強豪プライベーターのガブリエーレ・ノベラスコがこの新しいマシンをドライブする。

 アクシデントによりSS1がステージキャンセルになるという波乱のスタートとなったモンテカルロは、R-GTカテゴリーでも優勝が本命視されていたデュマがモナコの裏山の凍結したステージでコースオフするというドラマで始まり、2年前にポルシェを駆ってデュマとトップを争ったデルクールがポルシェに比べれば非力な300馬力のFRマシンで首位に立つことになった。

 デルクールは金曜日の朝、アンドルフィにいったん首位を譲ることになったものの、彼はSS6で電気系のトラブルで後退したため、デルクールが5分30秒あまりをリードしてDAY2を終えることになった。

 しかし、雪によって難しいステージとなったDAY3の朝、デルクールがデフのケーシングを壊してリタイアとなり、アンドルフィもブレーキをミスして激しく立ち木にクラッシュ、ともにリタイアすることになってしまう。

 これで初日のリタイアによって10分のペナルティを課されて金曜日からステージに戻っていたデュマが首位に立ち、雪のよって最終日まで難しいステージとなったモンテカルロを制することになった。