WRC2017/11/16

DMACK、トップカテゴリーのフル参戦を中止

(c)DMACK

 DMACKは、2018年の世界ラリー選手権のトップカテゴリーに自らのチームでフル参戦を行わないことを発表した。

 DMACKは前戦のウェールズ・ラリーGBにおいてエルフィン・エヴァンスのドライブによって参戦7年目にしてWRCのトップカテゴリー初勝利を飾り、常勝ミシュランの記録を92連勝でストップさせている。

 DMACKのマネージングディレクターを務めるディック・コーマックによれば、過去2年にわたりWRCにフル参戦してきたDMACKワールドラリーチームは、来季はフルシーズンの参戦を行わず、同社はタイヤの開発とカスタマーレーシングのベースをさらに強化することに集中すると説明した。

「我々はDMACKにとって大きな成功を収め、Mスポーツのマニュファクチャラータイトル獲得に大きく貢献した」とコーマックは語った。

「しかし、今ではそこから一歩後退する時が来た。今シーズンの参戦によってタイヤ開発のテストプログラムに大きな打撃を与えており、我々はターマックタイヤのような分野における開発にさらに集中し、WRC2のような分野でコアとなるカスタマーのためのプロジェクトに復帰する時が来た」

 DMACKは、来季もWRCのトップカテゴリーにむけたタイヤの登録を行う計画にしており、タイヤの特性に合うイベントにおいては、今年見せたようなパフォーマンスを期待するチームが出てくるかもしれないと予想している。

「我々はマルコム(・ウィルソン、Mスポーツ代表)と来年について話しているが、WRCにいるのは彼のチームだけではない。我々が主要チームにむけてフルシーズンにおいてタイヤを供給する準備が整っていないことは分かっているが、3台目または4台目のマシンならチャンピオンシップのポイントにおいて重要な役割を果たすイベントがきっとあるだろう」

「これは決してWRCから遠ざかっていることを意味するものではない。世界選手権の優勝へむけた取り組みは絶対的なものだが、我々が契約を見つけることができなければ、いくつかのイベントを選び、我々のチームとしてそれらを獲得しようとするだろう」

 DMACKはまた、ジュニアWRC選手権への取り組みについても来季は見直す計画だという。