WRC2021/01/28

ACM、来季のモンテはモナコを拠点に開催の意向

(c)Toyota

 ラリー・モンテカルロをモナコ公国を拠点として開催する計画が復活したようだ。モナコ自動車クラブ(ACM)でジェネラル・コミッショナーを務めるクリスチャン・トルナトーレは、世界ラリー選手権の伝統の一戦であるラリー・モンテカルロをふたたびモナコを中心に行いたいとの強い考えを表明した。
 
 110周年記念イベントとして今年開催されたモンテカルロは、8年連続してラリーのベースがギャップに置かれ、それ以前の2007年から2013年まではヴァーランスにおかれてきた。

 アルプスに近いウィンターコンディションのステージを求めた結果、モナコ公国がイベントにおいて果たす役割は以前より小さくなっており、モナコでのセレモニアルスタートさえも往復の移動距離がドライバーたちの負担が大きいことから今年もまた見送られてギャップで行われている。

 セバスチャン・オジエが世界ラリー選手権から引退したときには、彼の故郷に近いギャップがモンテの中心的役割を他に譲るかもしれないという噂は以前からも囁かれていたが、ACMのジェネラル・コミッショナーを務めるトルナトーレは、日曜日のゴール後、ラリー・モンテカルロをふたたびモナコを中心に行う考えがあることを表明した。

「私たちにはそうする強い意志がある」とトルナトーレは述べている。

「ギャップは2014年からベースとなってきた。モナコでイベントが行われるのは1日か2日だけで、フィニッシュラインは常にここだったが、スタートは時どきだった。より広い視点で見ると、私たちは不満を感じているし、ラリーは再び公国で見られるようになければならない」

 モナコ公国をイベントの中心にすることは、ギャップが置かれるオートザルプ県のルートがなくなる可能性が高く、今年は水害からルートを外れたチュリニ峠を中心としたアルプ・マリティーム県には今年の最終日のステージが行われたモナコ西北エリアの山岳地帯や南西エリアのラリー・ダンチーブが行われるグラッセのコースもあるほか、システロンやディーニュのステージがあるアルプドオートプロヴァンス県も2022年のルートの候補になると考えられている。