APRC2018/12/06

APRCにインドネシアが10年ぶりの復活

(c)RedBull

 来季から最終戦がチャンピオン決定戦となる新フォーマットへと生まれ変わるFIAアジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)に、2009年以来実に10年ぶりにインドネシアが帰ってくる。

 インドネシアはAPRCに初めてFIAタイトルが掛けられた翌年の1989年からカレンダーの一戦と開催され、96-97年にはWRCとしても開催されている。しかし、WRC中止の影響により98年から2年にわたってイベントがキャンセルとなり、その後、2000年にイベントを再開したあとふたたび2005年からAPRCカレンダーに加わってきた。しかし、2010年に経済的な問題によりWRCキャンディデートとして開催される予定だったイベントがキャンセル、同時にAPRCの開催も中止となっており、それ以降、インドネシアはAPRCカレンダーから外れてきた。

 2019年のAPRCカレンダーからオーストラリア・ラウンドが外れることになり、4月のラリー・オブ・オタゴで開幕、5月のラリー・オブ・ワンガレイと2戦連続してニュージーランドのイベントが続いたあと、インドネシアのラリー・オブ・メダンが7月に開催される。ここまでがパシフィック・カップの3戦となり、ロジスティックス的にもコンパクトなフォーマットとなるため参加者の増加が期待されている。

 また、アジア・カップは、8月にマレーシアで行われるラリー・オブ・ジョホールで開幕、9月のラリー北海道、10月のチャイナ・ラリーの3戦となり、これまで同様にそれぞれ3戦の合計ポイントで、パシフィック・カップとアジア・カップのそれぞれの王者が決まることになる。

 しかし、2019年のAPRCが大きく異なるのは、チャンピオンを決めるためのシーズンのフォーマットだ。パシフィック・カップとアジア・カップは、最終的にファイナル・ラウンドでチャンピオンを決めるための予選となり、それぞれのカップに2戦出場したクルーにファイナル・ラウンドへの出場資格が与えられることになり、ファイナルの結果に基づいて、タイトルが授与されることになる。

 2019年のファイナル・ラウンドは、12月のインディア・ラリーとなっているが、開催地はアジア地域とパシフィック地域から1年ごとに交互に開催されるという。

 2019年のAPRCタイトルは次のとおり。
・FIAアジア-パシフィック・ラリー選手権(ドライバーおよびコドライバー、マニュファクチャラータイトル)
・FIAジュニアAPRC選手権(ドライバータイトル)(28歳未満)
・APRCネイショントロフィー
・APRCチームトロフィー

■2019年APRCカレンダー
4/12-14 ラリー・オブ・オタゴ(ニュージーランド)P
5/3-5 ラリー・オブ・ワンガレイ(ニュージーランド)P
7/6-7 ラリー・オブ・メダン(インドネシア)P
8/3-5 ラリー・オブ・ジョホール(マレーシア)A
9/20-22 ラリー北海道(日本)A
10/26-27 チャイナ・ラリー・ロンユー(中国)A
12/7-8 インディア・ラリー(インド)F

※P=パシフィック・カップ、A=アジア・カップ、F=ファイナル