ERC2021/11/20

ERCカナリアス初日、ルクヤヌクが圧巻のリード

(c)ERC

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 2021年FIAヨーロッパ・ラリー選手権の最終戦となる第45回ラリー・イスラス・カナリアスのオープニングレグで、サンテロックジュニアチームのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC2 Rally2)が傑出した素晴らしいドライビングを披露して首位に立っている。

 ラス・パルマスでの4勝目を目指しているルクヤヌクは、ラリー初日の9つのステージすべてで最速タイムを記録し、一晩で32.6秒のリードを築いた。たった一つ誤算だったのはSS2でタイヤシケインの違反により10秒のペナルティを課せられたことだが、彼の快進撃を阻むほどの問題にはならなかった。

「ただただ幸せだ。おそらく僕のラリーキャリアの中で最も楽しい一日だった」とルクヤヌクは語った。

 2018年と2020年のERCチャンピオンである彼は、資金面の問題から先月のラリー・ハンガリーを欠場、すでに今季のERC王者はアンドレアス・ミケルセンに決まっているため、ルクヤヌクにとってこの週末は失うものは何もなく、ただスピードを追い求めることが許されている。

「本当に幸せな気持ちで満たされている。全力で楽しんでいるし、僕のためにこれを実現してくれた人々に感謝している。ペナルティはあったが、僕たちにとってはほぼ完璧な一日だった。ペースもいいし、タイムもいいし、マシンもタイヤも最高のフィーリングだった。スーパーパッケージを提供してくれたピレリとシトロエンに感謝している」

 ラリー・チーム・スペインのエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は、レグ1を2位で終えたことでレグボーナスの4ポイントを獲得し、ORLENチームのミコワイ・マルツィク(シュコダ・ファビアRally2エボ)を抑えてERC最終ランキングの2位に浮上する可能性が高まった。しかし、カナリア諸島のチャンピオンであるエンリケ・クルゼ(フォード・フィエスタR5)が、僅か3.6秒後ろにつけている。

 マルツィクは最終ステージを制して、チームMRFタイヤのシモーネ・カンペデッリ(シュコダ・ファビアRally2エボ)を抜いて4位に浮上、CHLスポルトのヨアン・ボナート(シトロエンC3 Rally2)は初日6位に後退し、そのあとにはスルハエン・ペルニア(ヒュンダイi20 R5)、イバン・アレス(ヒュンダイi20 R5)、ルイス・モンソン(シュコダ・ファビアRally2エボ)、ニル・ソランス(ヒュンダイi20 R5)といった地元勢が続いている。

 ERC2ではハビエル・パルド(スズキ・スイフトR4lly S)は、SS2でパワーを失って3分近く遅れてしまったものの、タイトル獲得に向けて順調に進んでいる。彼の6連勝の可能性は薄くなったが、スズキ・モーター・イベリカ・チームで彼とチームメイトのジョアン・ビニエス(スズキ・スイフトR4lly S)が、アバルト・ラリー・カップのリーダーであるカルロス・デビッド・ガルシア(フィアット124アバルトRGT)を抑えてプロダクションカテゴリをリードしている。

 CHLスポールのルノー・クリオRally4を駆るアンソニー・フォティアは、ラリー・イスラス・カナリアスのデビュー戦でERC3とERC3ジュニアのトップに立っているが、ERC3とERC3ジュニアのタイトル獲得を目指すジャン-バティスト・フランチェスキ(ルノー・クリオRally4)がわずか0.9秒後ろにつけている。