ERC2016/08/06

ERCポーランド、カイエタノビッチがDAY1をリード

(c)ERC

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 ヨーロッパ・ラリー選手権第7戦ラリー・ジェシュフは、地元ポーランド出身のカイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)とポーランドで3度王座を獲得した経験をもつブライアン・ブフィエ(シトロエンDS3 R5)による首位争いとなり、激しいバトルを制したカイエタノビッチが初日のリーダーとなっている。

 25周年というメモリアルイベントとして開催されるラリー・ジェシュフは、木曜夜に行われたジェシュフ市のストリートステージで開幕、カイエタノビッチが幸先良くトップタイムを奪い、ラリーをリードすることになった。

 しかし、金曜日のオープニングSSのコニエチュコワのステージがスタートしてすぐにいきなりドラマが発生する。ポーランド・チャンピオンのウーカシュ・ハバイ(フォード・フィエスタR5)が2つめのコーナーでスライドしてコースオフ、ディッチから脱出できなくなったマシンにコースをふさがれたカイエタノビッチがいきなり13.2秒をロスして3位に後退する。

 しかし、次の2つのステージではカイエタノビッチとブフィエが1つずつベストタイムを奪い合い、朝のループを終えた時点ではブフィエが7.3秒差をリードする展開となった。

 午後のループの最初のステージとなるSS5ではふたたびカイエタノビッチがトップタイムを奪取、ブフィエに4.7秒差に詰め寄ったところで主催者はSS2で道路をブロックされたカイエタノビッチのタイムを10秒救済することを決定、5.3秒差でカイエタノビッチがラリーリーダーに復帰することになる。

 朝から緊迫したバトルが続いていたトップ争いだが、ラリー最長の24.44kmのルベニャのステージで、ブフィエがスピンするというまさかの出来事が待っていた。ブフィエはリバースで戻る際にエンジンをストップして20秒をロス、どうにか2位をキープするものの、大きなビハインドとなってしまった。

「スタートしてずっとアンダーステアだったが、ダストがたまったコーナーでブレーキが間に合わずに止まることができなかった。がっかりだよ」とブフィエは残念そうに語った。

 このステージで3度目のトップタイムを奪ったカイエタノビッチが最終ステージでもトップタイムも重ね、ブフィエに対して33.1秒差をつけてDAY1をリードすることになった。

「僕らにとってはいい日になったね」とカイエタノビッチは語った。「ブライアンとのバトルはご機嫌だったが、リードをキープするのは簡単ではない。クルマのなかは暑く、集中力を維持するのは難しいよ。でも、なんとかしなければならない」

 2番手のポジションからスタートしたルーファスポーツのグジェブ・グジェコシュ(フォード・フィエスタR5)が1分51秒遅れの3位、ヤコブ・ブジェジンスキ(フォード・フィエスタR5)が4位、SS3のコースオフで遅れたフィリップ・ニヴェッテ(シュコダ・ファビアR5)が5位となっている。

 また、SS2でコースオフしたハバイは観客に助けられてコースに戻ったものの、首位から3分41秒遅れの10位と大きく遅れてしまっている。昨年のERC2チャンピオン、ダビット・ボトカ(シトロエンDS3 R5)は5位を争っている際にバッテリーの問題によりSS6を前にリタイアとなった。

 ERC2選手権は4連勝中のスバル・ポーランドのボイチェフ・フフォワ(スバル・インプレッサWRX STI)が8分54秒差をつけて独走、ERC3選手権はラトビアのニコライ・グリアジン(プジョー208 R2)がリードしている。

 ラリー・ジェシュフは土曜日に最終日となり、24.11kmのコルチナのステージから始まる6SS/ 106.14kmで争われる。