ERC2022/03/17

ERCリーダーのソランス、予算不足で次戦出場断念

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第2戦のラリー・アソーレスは、残念ながら選手権リーダーであるニル・ソランス不在の状況でスタートすることになった。ソランスが期限内に参戦資金の問題を解決できなかったためだ。

 3月25〜27日に行われるラリー・アソーレスは、火曜日にエントリーリストを公開したが、ソランス、ゲオルク・リンナマエ、エリック・ツアイスというERC開幕戦ラリー・セーハス・ダ・ファフェ・エ・フェルゲイラスで優勝を争ったメンバーの名前はいずれも含まれてなかった。リンナマエとツアイスにとっては計画通りであり、彼らは5月に開催されるWRCポルトガル・ラウンドの準備のためにファフェに出場していたためだ。

 しかし、ソランスはヨーロッパ・チャンピオンになることを望んでおり、開幕戦開幕戦のラリー・ファフェでの優勝によってシリーズへの参戦を可能とする予算を確保することが最大の目標だった。パーフェクトな勝利によってプログラムは現実味を帯びたかにも見えた。

「エントリーする準備はできていたけれど、サポートがなく、結局お金も予算もないので、ラリーを走ることができない」とソランスは語った。

 アソーレスが不可能となった以上、ソランスとしては、5月にカナリア諸島で行われる第3ラウンドのラリー・イスラス・カナリアスまでの1カ月間に新しい予算を見つける必要がある。

 ソランスは昨年、スペインのモータースポーツ連盟であるRFEDA(スペイン自動車連盟)の支援によってWRCラリー・デ・エスパーニャでヒョンデi20クーペWRCでの参戦を実現させた。しかし、そのサポートは今季については打ち切りになっている。

「ここ数日、彼らとも話をしたんだ」とソランスは語った。「最終的に彼らは、スペイン政府のスポーツ担当部署であるコンセホ・スペリオール・デ・デポルテスが決定した、と言ったんだ。スペイン連盟の決定ではなく、彼らの決定だと言っていた」

「しかし、最終的には彼らからサポートを受け、誰をサポートするかは彼らが決めることだ。僕にはわからないが、最終的には彼らの決定であり、僕らはそれを尊重しなければならない」

「この状況に対して、みんなが少し怒っているのは知っている。SNSでは、僕に続けて欲しいとたくさん応援してくれている。とても嬉しいことだし、励みになるよ。最終的には、スペイン連盟のサポートと、もっと多くのスポンサーを見つける必要がある。なんとか取り組んでいくよ」