WRC2022/05/28

FIA、コックピットの高温解決へ緊急措置を約束

(c)Hyundai

 FIAは、世界ラリー選手権に参戦するマニュファクチャラーチームと協力して、新しいハイブリッドRally1カーのコックピットが高温になる問題の解決策に取り組むことを約束した。

 先週のラリー・デ・ポルトガルでは、Rally1カーのコクピットの温度は70度まで上昇したと報告されており、多くのドライバーとコドライバーが危険なレベルにあると声を挙げている。週明けにはラリー・イタリア・サルディニア、そして3週間後にはアフリカのサファリ・ラリー・ケニアというさらに高い気温のなかで開催されるイベントが続くため、レギュレーションの改訂を含む対策が急務となっている。

 チームはすでにコックピットの温度対策に関してFIAに一連の提案を行っており、このなかからいくつかのアイディアが水曜日に行われたWRC委員会に提出されている。これらの提案の中には、ホモロゲーション委員会のサポートを必要とするものもあるため、解決までに長期を要するものもあれば、緊急措置によってサルディニアにも間に合うようないくつかの対策が可能だとされている。

 FIAは金曜日、こうした問題を早急に解決する準備が進んでいるとの声明を表明している。

「コックピットの温度対策に関する課題に対処するために、チームがレギュレーションで提供されるオプションをフルに活用できるよう、いくつかの提案がWRCコミッションに提示されている。WRCコミッションは水曜日のミーティングにおいて緊急に行動を起こすよう強い支持を表明しており、FIAの技術チームとメーカーが一緒になって、ラリー・イタリア・サルディニアとサファリ・ラリー・ケニアに向けて、これらの問題の解決に向けて取り組んでいく」

 チームが週明けのサルディニアでどのような解決策を講じることができるかは、現段階では不明ではあるが、高温の最大の原因となっているコドライバーの足元下を通るエキゾーストの熱を防ぐための遮熱材の追加、コクピット内に空気を取り込むための新たな開口部やダクトをルーフおよびサイドウインドウに設置することが認められることになると考えている。