RallyCross2018/06/08

FIA、2020年からEVマシンの世界RXを正式承認

(c)FIAWorldRallycross.com

 ワールドモータースポーツカウンシル(WMSC)は、2020年からFIA世界ラリークロス選手権のトップカテゴリーがエレクトリック・ラリークロスマシンで争われることを正式に承認、スポーティングレギュレーションの概要について合意が行われた。

 世界ラリークロス選手権のEVマシン化についてはすでにプジョー、アウディ、フォルクスワーゲンが賛意を示し、2月にはFIAが2020年から世界ラリークロス選手権のトップカテゴリーがEVラリークロスマシンによって争われる計画であることを明らかにするとともに、このマシンのコモンパーツとなるカーボンモノコックシャシーとバッテリーシステムの入札を公示していた

 発表されたエレクトリック・ラリークロスマシンのテクニカルレギュレーションの抜粋は以下のとおり。

 4輪駆動の「シルエットタイプ」のマシンとなり、出力は500kW、共通のシャシーと共通のバッテリーシステム。

 パワートレインの規則はフォーミュラEに適用されているものを派生させており、コストと開発の管理を目的とした規制がいくつか設けられる。

 プライベートのコンストラクターが共通のシャシーと共通のバッテリーシステムを用いて独自のマシンを製造することも可能となり、ボディワークについてはFIAの要求を満たす一般車両とその派生車から選ぶことが可能となる。

 カーボンモノコックシャシーについては2020年から2023年までオレカが独占供給、バッテリーシステムについては同じく2020年から2023年までウィリアムズが独占供給を行う。

 世界ラリークロス選手権には、ドライバー選手権とマニュファクチャラー選手権という2つのFIA世界選手権タイトルがかけられることになる。チームのエントリーは2台に制限され、イベントごとにマニュファクチャラーポイントが与えられ、ベスト4戦でマニュファクチャラー選手権が争われる。また、プライベーターのためのチームトロフィーが設けられる。

 イベントは年間12戦から14戦となり、プラクティス、4回の予選ヒートレース、セミファイナル、ファイナルという基本的なレースフォーマットは踏襲されることになる。