WRC2021/04/06

FXがウィリアムズのテクニカルディレクターに就任

(c)Williams Media

 ウィリアムズF1チームは、フォルクスワーゲン・モータースポーツでテクニカル・ディレクターを務めていたFXことフランソワ-クサビエ・ドゥメゾンを、新しいテクニカル・ディレクターに就任したことを発表した。

 フランソワ・グザビエ・ドゥメゾンは、90年代後半から2000年代半ばにかけてプジョー・スポールで206WRCの開発に加わったあと、スバル・ワールドラリーチームに移籍したが、とりわけ彼の功績となったのは2011年にフォルクスワーゲン・モータースポーツに加入後、彼のもとで誕生したポロR WRCによってチームが 2013年から2016年までWRCで4連覇を成し遂げたことだ。

 フォルクスワーゲンがWRCから撤退したあとも彼は100%エレクトリックプロジェクトであるID.Rのプロジェクトを率いてパイクスピークを制覇している。

 フォルクスワーゲンは昨年末、すべてのモータースポーツ計画からの撤退を表明、フォルクスワーゲン・モータースポーツを事実上閉鎖することを発表したため、ドゥメゾンの将来は不透明なままだった。

 ウイリアムズ・レーシングで数カ月前から新しいゼネラル・マネージャーに就任しているヨースト・カピトは、かつてフォルクスワーゲン・モータースポーツでチームディレクターを務めており、以前からの腹心の部下だったドゥメゾンに新天地でも設計・空力を含むすべての技術部門の責任者を任せて、強力なチーム作りを目指す。

「エキサイティングな旅に乗り出す。ウィリアムズ・レーシングに参加できることをとても楽しみにしているよ」とドゥメゾンは語った。

「大きなチャレンジになると思うが、楽しみにしているよ。チームには優秀な人材が揃っているので、彼らや経営陣と協力して将来の方向性を示し、チームの野望達成に貢献したいと思っている」

 ここ数年、ウィリアムズはランキング下位に甘んじていただけに、ドゥメゾンの挑戦は困難を極めると見られるが、チームは、「彼の起用は、グリッド最前線に戻るという我々の長期的な野心のための新たなステップであり、ファクトリーの人的な補完を行うことができた」と説明している。