Raid2022/04/15

Mスポーツ、ダカール挑戦へ向け第一歩を踏み出す

(c)M-Sport

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 Mスポーツは、ラリーレイドカーメーカーとして有名なニール・ウールリッジ・モータースポーツ(NWM)とのジョイントベンチャーにより、ダカール・ラリーへのデビューに向けた第一歩を踏み出した。

 NWMは、南アフリカのピータマリッツバーグに拠点を置く世界的に有名なラリーレイドメーカーで、Mスポーツと同様にフォードとの25年にわたる長い協力関係をもつ。

 Mスポーツは今回の提携によって、NWMのフォード・レンジャーT1+のグローバルディストリビューターとなり、このパートナーシップは、ダカール・ラリーに挑戦するという長期的な目標に向けた第一歩を踏み出すことになる。

 Mスポーツは、南アフリカに本拠をおくNWMのヨーロッパ本部となり、両社はMスポーツを拠点にして、新たにラリーレイド・カスタマー・プログラムを立ち上げるために連携していく予定に。

「私はマシューとともに最近南アフリカに行き、ニール・ウールリッジと彼の息子たちに会い、フォード・レンジャーT1+について話し合った」と、Mスポーツのマネージング・ディレクター、マルコム・ウィルソンは語っている。

「ラリーレイドやダカールは、45年近くラリービジネスに携わってきた私にとって、常に興味をそそられる存在だ。しかし、ラリーレイドを軽視することはできないし、長年の経験と専門知識が必要であることは十分承知している」

「MスポーツとNWMはビジョンを共有しており、両社が互いに補い合うことで、他の追随を許さないラリーレイド・アウトフィットを作り上げることができると考えている。NWMレンジャーは確かなポテンシャルを持っており、非常に強固な基盤の上に成り立っている。マシューは我々の訪問中にマシンをテストし、その経験について非常に肯定的だった」

「私はチャレンジ精神旺盛で、モータースポーツが大好きなのだが、ダカール・ラリーで活躍するためには、やるべきことがたくさんある。しかし、MスポーツとNWMはフォード・レンジャーT1+を新たな高みへと押し上げるためのツールとノウハウを持っていると確信している」

 Mスポーツのディレクターで開発ドライバーのマシュー・ウィルソンは、次のように語っている。「T1+車両の運転や操作の経験はないが、第一印象はとても良く、良いベースができたという意味では非常に重要なことだ。このコラボレーションによって、ニールや彼のチームと協力して、車両の開発プログラムを推し進めることができると感じている」

「基本的に、我々はこのクルマが強固な基盤の上に成り立っていることに勇気づけられたし、クルマがどんなものかを実際に感じ取ることができたのは素晴らしいことだった。Mスポーツにとって非常に新しい時代の始まりであり、そこから学び、我々の知識が開発サイクルに何をもたらすことができるかを見ることに興奮しているよ」

 NWMが製作した最初のレンジャーT1+は、5月末にヨーロッパに到着する予定で、Mスポーツはその後すぐにテスト走行やカスタマー向けプログラムを開始するとともに共同で開発作業が行われるという。

 NWMチームのオーナーであるニール・ウールリッジは、Mスポーツとの提携によって世界クラスのラリーレイド・カスタマープログラムを開発することへの自信をみせた。

「これはNWMにとって画期的な瞬間であり、私個人にとっても誇らしい瞬間だ。私はマルコムをいつも尊敬していたし、Mスポーツは様々な理由からいつもコラボレーションしたいと思っていた」

「Mスポーツはカスタマーレーシングでも強力な実績を誇り、レンジャーT1+で強力なカスタマーラインナップを構築することを楽しみにしている。T1+レンジャーは、先代レンジャーの信頼性と十分なテストに基づいた基盤の上に作られており、そのため、我々の新車は競合車と比較して素晴らしい性能のスタート地点に立つことができると確信している」

 Mスポーツによれば、南アフリカ・ラリーレイド選手権がレンジャーT1+開発におけるテストベッドになるとしており、エスクストリームEに出場するランス・ウーリッジとその弟のガレス(チームオーナーのニールの息子)がドライビングを担当するものと見られている。