Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、先週末、ウィンターコンディションとなった北極圏で新しいフォード・プーマ・ハイブリッドRally1による極寒地テストを行い、今季の開発テストをすべて完了した。
Mスポーツ・フォードは、ライバルチームの先陣を切って3月にはハイブリッド・エンジンを搭載した新しいプーマRally1のテストカーの走行を開始し、以来、ターマックからグラベルまで夏のあらゆるコンディションを走破してきた。
冬の到来を待ってきたMスポーツ・フォードは先週末、満を持したように北へと向かい、2月に開催されたアークティック・ラリー・フィンランドの開催地であるロヴァニエミを拠点に、クレイグ・ブリーンとアドリアン・フールモーがプーマ・ハイブリッドRally1のテスト走行を行った。
Mスポーツ・フォードのチーム代表を務めるリチャード・ミルナーは、2022年のシーズンに向けて両ドライバーに貴重なシートタイムを提供するとともに、このセッションから冬のコンディションにおけるハイブリッドのパフォーマンスに関する貴重なデータを掘り出すことができたと語った。
「我々は少し過酷なコンディションでマシンを走らせたかったので、より寒いコンディションでハイブリッドがどのように機能するかというデータを集めるのにとても役に立った」とミルナーは説明した。
「テストは順調に進み、マシンのハイブリッドシステムにも何も問題は無く、ドライバーたちも非常に満足していた」
Mスポーツ・フォードは、前回、新世代マシンが導入された2017年も開幕戦から非常に競争力をみせ、フォード・フィエスタWRCでドライバーズタイトルとマニュファクチャラーズタイトルを獲得している。
ミルナーはプーマが同じように成功することを望んでおり、新しいハイブリッド時代の始まりに対する興奮を語った。
「今、すべてが現実味を帯びてきて、とてもワクワクしている。もちろん、ご想像の通り、まだやるべきことは沢山あるが、しかし、我々はこのマシンで本当にたくさんの作業に取り組んできた」
「ドライバーたちからのフィードバックはすべて、信頼性やパフォーマンスに関して、とてもポジティブで建設的なものばかりだ。我々は非常に短い時間で大きな進歩を遂げた」
このフィンランドでのテストで、Mスポーツ・フォードの今年のテストプログラムは終了したが、チームは2022年に入ってすぐにフレンチアルプスに向かい、1月20日から23日にかけて開催されるラリー・モンテカルロに向けた最終準備を開始する予定だ。