WRC2018/12/15

Mスポーツ、不確実な将来に直面

(c)M-Sport

 Mスポーツ・ワールドラリーチームは、2年連続でワールドチャンピオンに輝いたセバスチャン・オジエがチームを去ったあと不確実な将来性に直面している。

 オジエが移籍したことで、Mスポーツはこれまで重要なスポンサーとなっていたレッドブルという後ろ盾を失うことになると見られており、2019年のマニュファクチャラー登録をするのかどうなのかも不透明な状況にあるとも言われている。

 チーム代表のマルコム・ウィルソンは、オジエが去ったことでMスポーツの勝利の可能性が下がることを認めたが、もしMスポーツ・フォードが来季もWRCに留まる場合、チームのパフォーマンスが急降下することはないと主張している。

「彼が去ったことでチームが失ったものがあることは否定できない。しかし、我々はいまやずっと競争力のあるマシンを持っている」とウィルソンは語った。オジエがチームに加入する前、Mスポーツは5年にわたって勝利から遠ざかった過去をもつ。

「我々が苦しんだ時代はあったが、以前のWRカーはS2000マシンの進化版だったことを忘れないで欲しい。新しいマシンは純然たるWRカーとして設計されているし、十分に勝利できることが分かっている。この2年間は、Mスポーツの皆に我々はできるという自信を与えてくれたし、我々は競争力を失ってないことを知っている」

「フォードは私に自信を与えてくれているし、私はまだスポンサーを獲得できると信じている。何かが起こるはずだ。我々が競争力のあるパッケージを持つことは分かっているからね」

 ウィルソンは、フィエスタWRCの速さを疑ってないものの、チーム運営の商業的側面はより複雑だということを認めている。

「我々はこのマシンが勝つためのパッケージを持っていることを知っているが、この2年間にやってきたことをそのまま続けることはできない」とウィルソンは語った。

「WRCに参戦する必要はないと言う人々もいる。もし会社であれば恐らく『やらない』と言うだろう。しかし、これは私だけだ。私はトップレベルにいなければならないと感じているが、しかし同時に慎重に商業的意味合いを理解しなければならない。もし我々が走ることになったとしても、2台にしかならないだろう」

 2019年についてのウィルソンの決定は、FIAが来年のWRCへのマニュファクチャラー登録を締め切る12月21日より前に下す必要がある。