WRC2018/10/06

Mスポーツ、悪夢の金曜日

(c)M-Sport

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 昨年のウェールズ・ラリーGBではダブルタイトル達成の歓喜のポディウムを迎えたMスポーツ・ワールドラリーチームだが、今年は最悪のスタートとなってしまった。

 金曜日の朝のループを2位で終え、2年連続の優勝も期待されたエルフィン・エヴァンスは午後のループに向かうロードセクションで原因不明のミスファイアによってマシンストップ。彼はマシンに搭載していたスパークプラグに交換するなど修理を試みたが、タイムアウトのため続行を断念することになった。

「朝はいいスタートを切ることができたし、マシンのフィーリングは本当によかったんだ。しかし、デイサービスのあとすぐにミスファイアがあることに気づいていたが、SS7に向かうロードセクションでどんどんひどい状態になってしまい、このままステージを走ることはできないと思って修理を始めたんだが、直すことはできなかったんだ。残念だね」

 エヴァンスはラリー2によって土曜日のステージに戻ることができるが、チームメイトのテーム・スニネンにはさらに最悪の結果が待っていた。

 彼は初のWRカーによるラリーGB参戦にもかかわらず3位で健闘していたが、SS8ブレニグのスピンで7位に後退、さらにSS9のクラッシュでリタイアとなっていた。ダメージはロールケージにも及んでおり、チームは修理を断念、彼のラリーはレグ1で終わることになった。

「残念だが、土曜日のラリー2はなくなった。僕らのウェールズはこれでお終いになってしまった」とスニネンは語った。

「SS9であるコーナーで深くカットしすぎて切り株にヒットしてしまい、サスペンションを壊してしまい次の左コーナーでコースアウトしてしまったんだ。残念なことにロールケージにダメージがあり、FIAが僕らの続行を認めてくれなかった。ずっといいタイムが出ていただけにこんな終わり方をするなんて、本当に悔しいよ」

 Mスポーツ・フォードのセバスチャン・オジエも想定外の問題で苦しいスタートとなっている。彼は朝のループで1速と2速が使えなくなる問題を抱えてこの日は5位で終えることになったが、首位のオイット・タナクとは38秒もの大差をつけられている。彼は「4位や5位では意味はない。選手権を争うライバルを抜かなければ、僕のチャンスはない」と語り、土曜日はすべてのリスクを冒して逆転を狙う。