WRC2016/12/10

Mスポーツ、新しいフィエスタWRCを公開

(c)M-Sport

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 WRCの新時代を迎えるにあたって、Mスポーツはフォード・フィエスタWRCを公開した。

 フィエスタWRCは、FIAが実施する次世代のテクニカルレギュレーションに合わせて設計され、WRカーの最新技術を導入している。

 最近発表された新しいロードゴーイングバージョンのフォード・フィエスタをベースに、フィエスタWRCは、道路とステージの両方において、その愛されるマシンの性能とスタイルを引き出す。

 Mスポーツの最新のマシンは、完全に白紙から設計され、印象的なフィエスタにさらに新たな表情を付け加えた。開発チームは、このマシンによって表彰台の最上段に返り咲くことができると確信している。

 すべてCFDで設計された空力ボディシェルは、フロントとリヤのスプリッターとカナード、そして印象的なリヤ・ウィングを特色とし、それらはフィエスタWRCにアグレッシブなビジュアル・デザインを与えている。

 これまでのマシンよりもさらに壮大でパワフルな仕様となったフィエスタは、完全な再設計が為され、より多くのパワーとより多くのメカニカル・グリップを提供するために、マシンの95%がゼロから設計されている。

 専用設計されたエコブースト1600cc直噴エンジンとインレット径36mmのリストリクターは、380bhpと450Nmのトルクを発生させ、印象的なサウンドを生み出す。

 新しく設計された6速の油圧制御付きシーケンシャル・ギヤボックスは、アクティブ・センターディファレンシャルと共にコントロールとパフォーマンスを強化する。

 言うまでもなく、新しくエキサイティングな時代が間もなく訪れる。フィエスタWRCはすでに6,392kmのテスト走行を終え、来週さらにテストを重ねることになっている。マシンはいつでもFIA世界ラリー選手権がオファーする最も険しく困難なステージに取り組む準備が整っている。

 Mスポーツのマネージング・ディレクターを務めるマルコム・ウィルソンは、次のように語った。

「FIA世界ラリー選手権が新時代に突入するに当たって、チーム全体がとても興奮している。そして当然、我々は新しいフォード・フィエスタWRCを非常に特別なマシンにすることが出来たと信じている」

「私自身もマシンをドライブしたが、正直に言って、我々が今までに作った中で最も印象的なマシンだ。それをドライブすることは楽しく、サウンドも素晴らしい。そしてマシンの外観も間違いなくセンセーショナルだ」

「私は、我々は非常に高いレベルで挑戦が可能な、そして勝利することができる新たなマシンを生み出したと確信している」

 Mスポーツのエンジニアリング部長クリス・ウィリアムズは、次のように語った。

「このプロジェクトには多大な労力、情熱、そして熱意が注がれている。そしてチーム全体が真に全力を傾けてくれた」

「完全にまっさらな状態から新しいマシンを設計することにより、我々のチームは可能な限り軽量で革新的なマシンを実現するために、あらゆる部品を再評価することができた」

「それは簡単な道のりではなかった。しかし、誰もが早い段階でこのマシンがどれほど素晴らしい性能を持ち得るかということに気付いた。そして、それは我々が全力で開発を推進し続けるための力を与えてくれた」