WRC2021/01/07

Mスポーツ・フォード、今季のチーム体制を発表

(c)M-Sport

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 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、2021年の世界ラリー選手権のチームラインナップを発表した。チームは今季、フォード・フィエスタWRC の2台体制でシーズンに挑み、ガス・グリーンスミスがフル参戦を果たすことになり、チーム離脱が噂されたテーム・スニネンは残留となったものの、アドリアン・フールモーと2台目をシェアして参戦することになる。

 また、エサペッカ・ラッピがMスポーツ・フォードのシートを失ったことにともない、Mスポーツ・フォードには今季、2015年以来、WRCウィナーがいないチーム体制となるが、チームプリンシパルのリチャード・ミルナーは、チームのこれまでの長い歴史に従って若い才能あるドライバーの成長をサポートすることになると説明した。

「Mスポーツは若いドライバーをサポートしてきた長い歴史を持っている。それはマルコム(・ウィルソン、Mスポーツ・マネージングディレクター)の心の中にあるものであり、2021年に向けて我々はテーム、ガス、アドリアンが成長を続けるようサポートし続けていく」

「3人とも多くの才能を持っており、我々はそれぞれのドライバーのベストを引き出すためのプログラムを考案し、彼らのキャリアの様々な段階で更なる進化を可能とすることを目指す」

 グリーンスミスは昨年、6戦に出場して選手権では6位となっており、2週間後のラリー・モンテカルロを皮切りに、世界ラリー選手権で初めてフル参戦を果たすことになり、ミルナーはグリーンスミスに対して初の完全フル参戦から多くを学んで成長するよう促した。

「ガスは昨年、いくつかの印象的なスプリットタイムとステージタイムを記録した。今はそのスキルをさらに向上させる時期に来ている。彼とエリオット(・エドモンズソン)には、ラリーだけでなくセットアップやエンジニアリングなど、ワールドクラスのドライバーに成長するために必要なすべてのことを学びながら、ラリーとテストプログラムで最大限の経験を積んでもらいたいと思っている」と付け加えた。

 
 スニネンはスポンサー不足のためにシート喪失が懸念されていたが、ミルナーは彼がチームに勝利をもたらすスピードがあると語るとともにできるだけ多くのシートを用意することを約束した。いまのところスニネンはモンテカルロには出場するものの、そのあとのプログラムははっきりしていない。

「テーム(・スニネン)がスピードを持っていることはみんな知っている」とミルナーは語った。

「それは彼がチームで初めてフォード・フィエスタWRCに乗った時からはっきりしていたので、彼が今年もチームから参戦できる方法を見つけることは重要だった。彼に関してはスポット参戦のプログラムを組み、彼とフィエスタが競争力を発揮できるイベントを狙っている。正直に言えば、新型コロナウイルスの影響で状況は非常に厳しいが、テームのプログラムの拡大をすることに取り組んでいく」

 フールモーは、フィエスタWRCで数戦に出場するほか、昨年と同様にフィエスタRally2でWRC2への参戦プログラムを継続する。

「アドリアンは昨年も我々に感銘を与えてくれた。フォード・フィエスタRally2でWRC2のフルプログラムを用意しており、さらにフィエスタWRCでの参戦を提供できることを嬉しく思う。できる限り多くのラリーに参戦してもらい、フィエスタRally2でパフォーマンスを披露し続けながら、世界最高のドライバーたちとの戦いにも参加し始めてもらいたい」