WRC2022/07/22

Mスポーツ、フィエスタRally2アップデートに満足

(c)M-Sport

 先週のラリー・エストニアにおいてヤリ・フットゥネンはフォード・フィエスタRally2のアップグレード仕様をWRC2にデビューさせたが、表彰台争いにからむことができずに4位に終わることになった。それでもMスポーツ・フォードは、リチャード・ミルナーはこのマシンの強いポテンシャルを確認できたと評価している。

 今季からMスポーツからWRC2に参戦するフットゥネンは、スウェーデンで2位、サルディニアで3位に入っており、Mスポーツは、エストニアに向けてフィエスタRally2に様々なアップデートを行い、今季初勝利を目指した。

 新しいフィエスタRally2は新しいデザインとなったリヤウイングでダウンフォースを稼ぐとともに、リヤサスペンションにクロスメンバーやサスペンションアームを改良してハンドリングを向上させており、エストニアでは優勝争いを目指していたが、物事は計画通りには進まなかった。

 フットゥネンは木曜日に行われたスーパーSでは0.5秒の差をつけてステージに勝利してラリーをリードした。すべてが順調に見えたが、森林の高速グラベルに舞台を移すや、彼のペースは落ちることになり、大きなトラブルなく完走を果たすことになったが、優勝したアンドレアス・ミケルセンが駆るシュコダ・ファビアRally2エボに3分27秒の差をつけられてしまった。

 フットゥネンは雨の高速グラベルという難しいコンディションで新しいサスペンションのセットアップに苦労したことを認めつつも、そのパフォーマンスが手応えのあるものだったと語った。

「難しい週末だった。ステージでは苦戦することもあって、落ち込むこともあったが、それでもスペシャルステージでは最速タイムを出せたので良かったよ」とフットゥネンは語った。

「金曜日にはアンチロールバーが何度か問題になり、エンジンにも小さなトラブルが発生した。マシンはばっちりだったが今回はスピードが足りなかった」

 それでも、Mスポーツ・フォードのチーム代表であるリチャード・ミルナーは、フットゥネンが遅れたのはアップデートしたパーツのせいではなく、新しいマシンのパフォーマンスは勇気づけられるものだったと語った。

「サスペンションとグラベルのセットアップに関するフィードバックは、我々が行った主な変更点であり、(それは)非常にポジティブなものだった」と、ミルナーは語った。

「しかし、金曜日には新しいパーツとは無関係に、いくつかの小さな問題が発生した。そのせいで少し遅れてしまうことになった」。

 ミルナーは、今回のアップデートによってシーズン後半戦での勝利のために戦う自信が生まれたと語った。

「彼のタイムとフィードバックから、いくつかのポジティブな点を確認できたが、WRC2で再び競争力を発揮するためには、少しでも問題があれば、優勝争いに加わることはできない。今回はそれが叶わなかった」

 フットゥネンは次戦のラリー・フィンランドでは、プーマRally1での初めてのラリーに挑む」

「フィンランドが楽しみだよ。次にプーマのステアリングを握るのはシェイクダウンになるが、これから数週間はインカーの映像をじっくりと見て準備を行うつもりだ。もちろん、簡単なことではないだろうけど、少なくともこことは違うものになるはずだ」