WRC2022/07/20

Mスポーツ、追加ドライバーの選択肢を検討

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォードWRTのチーム代表を務めるリチャード・ミルナーは、プーマRally1のプライドを支えるために経験豊富なドライバーをもう一人迎える方法を模索している。

 先週末のラリー・エストニアで、チームは厳しい状況にさらされ、フランス出身の若手ドライバーであるアドリアン・フールモーの7位がベストリザルトだった。

 エースドライバーのクレイグ・ブリーンはトップ3のステージタイムを何度か記録したが、金曜日に草むらに隠れていたコンクリートポールでステアリングを壊してリタイアし、上位争いから外れた。ピエール‐ルイ・ルーベとガス・グリーンスミスは最終日にリタイアを喫することになった。

 9度の世界チャンピオンであるセバスチャン・ローブは1月のラリー・モンテカルロでMスポーツにハイブリッド時代唯一の勝利をもたらしたが、少数のラウンドにしか参戦していない。

 しかし、ミルナーは、ブリーンを常にサポートできるレギュラードライバーを追加することが、将来の成功への扉を開くと信じている。

「エースドライバーがリタイアしたり、問題が起きたりするのは常にマイナスだ」とミルナーはwrc.comに語った。「そうなると、我々はトップ3への挑戦が難しくなることが多い。悔しいが、それは理解できることだ」

 ミルナーの選択肢は今のところ限られているが、彼はあきらめてはいない。

「もう一人、実績のあるドライバーがいて、表彰台を狙えるようになれば最高だが、残念ながら、今のところ、その野望には手が届かない」

「しかし、今の状況をどのように変えることができるかについて考え続けている。我々には結果をだせる力があることはわかっている。我々は挑戦し続け、もっと資金を調達する方法を模索するしかない」

「クレイグは有能だが、チームを率いる唯一のドライバーである彼の肩には大きなプレッシャーがかかっている。今のところ、我々がドライバーを増やすための予算を見つけられるとは思えないが、それは常に目指すべきものだ」と彼は付け加えた。

 ミルナーは若手のフールモー、グリーンスミス、ルーベを称賛する一方で、チームは現在マニュファクチャラーズ選手権で3位につけており、早急に解決策を見いだす必要があると語った。

「アドリアンもピエールもガスも、みんなまだ勉強中なんだ」と彼は説明する。「もちろん、長期的に見れば、我々には3人の優秀な若手ドライバーがいて、3年後か4年後には彼らがそのポジションを埋めてくれるだろう。しかし、今それを実現するための方法を見つけなければならない。私の頭の中では、現在進行形で、それを実現する方法を見つける必要がある。簡単なことではないが、あきらめるつもりはない」