WRC2018/08/23

Rally Japan、WRCキャンディデートが鍵に

(c)Rally Japan

 WRC世界ラリー選手権日本ラウンド招致準備委員会の高橋浩司委員は、2019年のWRCジャパン・ラウンドの招致にむけた活動はこれまでのところ順調に推移してきたと語り、あとは11月に開催されるWRCキャンディデート・イベントで行われるFIAオブザーバーによる査察がカレンダー決定のうえでは重要になると認めた。

 招致準備委員会によれば、Rally Japan主催者のトヨタ・モータースポーツ・クラブ(TMSC)からJAFに対して2019年のRally Japanのカレンダーの申請を行ない、7月25日のJAFモータースポーツ審議会での議決をふまえて、JAFからFIAに対して2019年のカレンダーの申請が行われている。

 今後、FIAは9月のワールド・モータースポーツ・カウンシル(WMSC)で2019年の暫定カレンダーを発表する予定になっており、Rally Japanの復活は11月に愛知エリアで開催されるWRCキャンディデート・イベントにおけるFIAオブザーバーによる査察の結果を踏まえて12月のWMSCで正式に決定することになる。

 招致準備委員会の高橋浩司委員は、ラリージャパンの復活にむけたこれまでの進捗状況は順調だと述べている。

「2019年のWRC開催についての招致活動はこれまでのところは順調に進んできました」と高橋委員は語った。

「ジャパンのコースについてはターマックとなります。開催地となる愛知県と岐阜県の地元自治体などと一般公道と林道の使用について話し合いを重ねてきました。また、WRC開催に関する一連の契約のなかでFIAからエキスパートによるコースのアドバイスをもらうことが求められ、8月中旬にヤルモ・レーティネンを招いて現地でコースを見てもらいました。コースについては基本的にはOKをもらい、速さなどの点から一部については見直して加えて、アイテナリーのプランをFIAに提出することになります」

 高橋委員は、WRCキャンディデート・イベントにおける最大のテーマはWRC標準のセーフティをいかに満たすかに関わっていると説明した。

「日本での開催にむけて、まずは11月に行うWRCキャンディデートが大きなステップなります。FIAからのオブザーバーを招き、WRCのサービスパークとして検討しているモリコロパーク(愛知県長久手市)の充実したホスピタリティプランを確認してもらうほか、やはりキャンディデート開催における最大のテーマはセーフティになると思います。しっかりとした準備を行う必要があります」

「モリコロパークは来ていただいた皆さんに楽しんでいただけるエキシビションエリアのほか、1周5kmあるサイクリングロードを使ったスペシャルステージのアイディアも検討されており、開催が実現すれば、これがひとつの新しいラリー・ジャパンの特色となります。ラリーを初めて見るファンにも観戦しやすい環境を提案できるものと思っています」

 11月に開催されるWRCキャンディデート・イベントのイベントの詳細に関しては今後数週間以内に明かされる予定だという。