WRC2018/12/12

Review2018:タナクの強烈なまでの速さ

(c)Toyota

 誰がなんと言おうと、2018年WRCの最速ドライバーはオイット・タナクだった。この意見に対して異論を唱えるものは少なく、数字がそれを裏付けている。彼は誰よりも多くのスペシャル・ステージに勝利し、他のどのドライバーよりも多くのステージでリードしている。

 セバスチャン・オジエの影で過ごしたMスポーツでのシーズンの後、トヨタGAZOOレーシングに移籍したタナクは、瞬く間にチームのエース・ドライバーに浮上しただけでなく、タイトルの有力候補として成長を遂げている。

 彼のシーズンは、起伏の激しいものとなった。スウェーデン、メキシコ、ポルトガル、イタリアでの失望の結果を、フィンランド、ドイツ、トルコと続いた見事なハットトリックで埋め合わせるだけでなく、オジエとティエリー・ヌーヴィルとの間で争われていたタイトル・レースに割り込むことになった。

 もう少しだけ運があったら、そしてあと少し狡猾さを持ち合わせていたら、彼は、シーズンの開幕時にはそれを可能だと考える者がほとんどいなかったような成果を達成することができていたかもしれない。

 彼は後半に入っていからの6つのイベントに関しては、勝利しているか、すべてトップを走っており、多くの者は2019年も彼をナンバーワンに推すことになるだろう。