WORLDWIDE2018/09/02

SMラリーで勝田が3位表彰台、ピエタリネン王者に

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 フィンランド・ラリー選手権第6戦エンセットSMラリーが8月31日〜9月1日に行われ、TGSワールドワイドのエーリック・ピエタリネン(シュコダ・ファビアR5)が今季4勝目を飾ってフィンランド・チャンピオンに輝いている。また、前戦ラリー・フィンランドではステアリングのトラブルでクラッシュに終わったトヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が3位のポディウムで雪辱を果たし、成長の一年を締めくくってみせた。

 トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの勝田と新井大輝にとって3シーズン目を迎えた欧州での実戦トレーニングもエンセットSMラリーで今季の最終ラウンドとなる。ラリーはSS1がアクシデントでキャンセルとなったあとSS2から戦いの幕を開けることになった。ピエタリネンがベストタイムでラリーをリードするなか、新井が2番手タイムで発進、勝田は8.8秒差の9番手タイムでやや出遅れることになってしまった。

 しかし、SS3で新井はスローパンクに見舞われ、そのまま走行したがステージ中盤でバーストしてしまう。彼がタイヤ交換によって24位まで後退するなか、勝田が3番手タイムで5位まで順位を上げることになった。

 勝田は路面の感触を確かめるようにじょじょにペースをアップ、SS4では2番手タイム、SS5ではパンクで遅れた昨年のフィンランドチャンピオンのテーム・アスンマー(シュコダ・ファビアR5)を抜いて4位へと浮上する。

 勝田はさらにSS6エコヤルヴィのステージでベストタイムを奪って3位のエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアR5)に2秒差まで迫り、二人はSS7では0.1秒差の大接戦を演じて2位につけるクリスチャン・キヴィニエミ(シュコダ・ファビアR5)まで0.6秒差まで迫ることになった。

 すでにピエタリネンは15秒をリードしてほぼ優勝を確定させたが、最終ステージは勝田を含む三人による激しい2位争いとなった。だが、キヴィニエミがミスによって脱落、リンドホルムが2位、2.4秒差で勝田も3位でのポディウムを獲得することになった。

「悪いこともあったが、最終的に本当に素晴らしい結果になったね」と、一戦を残して王者に輝いたピエタリネンは語った。「このタイトルがキャリアの大きな一歩になり、将来に役立つはずだ。目標はもちろん海外のラリーに出場して優勝することだよ」

 また、トラブルで遅れた新井も18位で完走を果たしている。

 いっぽう、SM2クラスはピエタリネンの弟のヘンリク・ピエタリネン(三菱ランサーエボリューション)とヤルッコ・ニカラ/足立さやか(スバル・インプレッサWRX STI)による大接戦となり、最終ステージを終えて2台はまったく同タイムでフィニッシュ、規定でタイム計測が行われた最初のステージ(SS2)で上回っていたピエタリネンが優勝となり、惜しくもニカラ/足立はクラス2位となっている。