RallyCross2020/09/12

STARD、シトロエンC3 ERXを正式公開

(c)Citroen

 STARD(ストール・アドバンスド・リサーチ・アンド・デベロップメント)は、シトロエン・レーシングの支援を受けて開発された世界初のR5マシンをベースとしてEVラリークロスマシン、シトロエンC3 ERXのカラーリングを初公開すると共に、このマシンを来週末にラトビアのリガで開催されるProjekt Eラウンドの第2戦においてシリル・レイモンドを起用してデビューさせることを明らかにした。

 STARDが製作したシトロエンC3 ERXは、C3 R5のシャシーをベースに開発されたEVラリークロスマシンだ。C3 ERXは当初、8月にスウェーデンのホリエスで開幕した世界ラリークロス選手権のサポートカテゴリーであり、初のオールエレクトリック・ラリークロス選手権であるProjekt Eシリーズの初戦においてシトロエン・レーシングのオフィシャルドライバーであるマッズ・オストベルグによってデビューが予定されていたが、世界的なコロナウイルスの流行によるプロジェクトへの影響のために参戦は持ち越しとなっていた。

 来週末は世界ラリー選手権のラリー・トルコが開催され、オストベルグはWRC2への参戦についてシトロエン・レーシングとの契約があったため、同じ週末に行われるラトビアのProjekt Eシリーズには参戦できないため、2度のRX2インターナショナルシリーズ・チャンピオンに輝いているレイモンドが起用されることになったという。

「シトロエンのハンドルを握って、Projekt Eのグリッドにつけることを嬉しく思う」 とレイモンドは語った。「僕はRX2のダブルチャンピオンになるなど、シングルスペックのカテゴリーで名声を得てきたが、このProjekt Eのフォーマットは僕のスタイルに完全に合っていると信じているす。エレクトリックラリークロスは、僕がこのスポーツを続けるために必要なチャンスを与えてくれただけでなく、ドライバーたちがレースのキャリアを積むことを可能にしてくれるシリーズであることを確信している」

「シトロエンは、世界的なモータースポーツの分野で素晴らしい歴史を持っており、新しいシトロエンC3 ERXをデビューさせることができることを光栄に思う。このチャンスを僕に与えてくれたSTARD、シトロエン・レーシング、マンフレッド・ストールに感謝したい」

 STARD CEOのマイケル・サコヴィッチは次のように語っている。

「STARD-シトロエン・レーシングC3 ERXは、ロードカーをベースとした電気自動車のモータースポーツを開拓するという我々のミッションにおいて、もう一つのマイルストーンとなった。シトロエンが開発したC3 R5のシャシーパッケージとSTARDの高性能EVパワートレインを組み合わせることで、高性能、コスト効率、信頼性の完璧な組み合わせとなったマシンを実現できると信じている。新しいカラーリングは素晴らしいもので、リガでレイモンドがデビューさせるのを待ちきれないよ」