WRC2018/11/02

VW、ポロGTI R5のデビュー戦を高評価

(c)VW

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 フォルクスワーゲン・モータースポーツは新しいポロGTI R5のラリーデビューを高く評価、フォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクターを務めるスヴェン・スミーツは最新のカスタマースポーツの性能を実戦で証明するという目的を達成したと語った。

 ラリー・デ・エスパーニャのWRC2で、この新しいカスタマースポーツカーは、グラベルとターマックの両方で最速タイムを何度も記録し、FIA世界ラリー選手権で最初から最高レベルの競争力を持つことを証明した。ペター・ソルベルグは3位の表彰台を獲得し、エリック・カミリーはラリーの大半をリードした。

 来年からFIA WRC2プロ選手権が誕生するが、フォルクスワーゲンはいまのところ今回がポロGTI R5にとって最後のファクトリー参戦として位置づけており、このカスタマースポーツプロジェクトの次なるフェーズはカスタマーに向けた車両の製作へと本格移行する。

 今後数週間の間に、南アメリカとヨーロッパ全域にわたる顧客に最初のマシンが納車され、年内には15台、来季には40台のポロGTI R5が販売される予定だ。

「我々はポロGTI R5のデビューに本当に満足しているし、自分たちの使命を果たしたと思っている」とスミーツは語った。

「ペターとエリックは非常に難しいコンディション下でトップパフォーマンスを見せ、どちらのドライバーもベストタイムを記録し、ポロGTI R5を素晴らしい結果でのデビューに導いてくれた。強力なライバルたちを前に初めてのラリーをリードし、複数の路面を持つスペシャルステージで勝利することは、ポロGTI R5が非常に競争力があるという明確な証拠だ。それと同時に、我々はこのマシンがさらなる可能性を秘めていることを知っている」

 このマシンにとって「兄貴分」にあたるポロR WRCも、2013年にWRCデビューした際、最初のステージでベストタイムを達成している。カミリーが見事にこの栄光を継承して序盤はWRC2カテゴリーをリードしたが、シフト・リンケージの不具合によって勝利の希望が消えてしまった。

「ポロGTI R5のペースは最初から良かった」とポロGTI R5のテクニカルプロジェクトリーダーを務めるジェラルド-ジャン・デ・ヨンは語った。

「エリック・カミリーとペター・ソルベルグは、マシンがすべてのコンディションにおいて競争力があり速いことを証明した。ラリー・デ・エスパーニャのようなイベントは、テストとは常に異なっていて、軽微な不具合が大きな影響を与える。しかし、シフトリンケージの問題は、マシンが顧客に届く前に簡単に解決することが可能だ。我々は皆、このデビュー戦の結果を非常に喜んでいる」