WORLDWIDE2018/03/20

VWがI.D. Rパイクスピークマシンのイメージ公開

(c)VW

 フォルクスワーゲンは、2018年6月24日に米国コロラド州で開催されるパイクスピーク・インターナショナル・ヒル・クライムに参戦するために開発している完全EVのプロトタイプ・レーシングカーをI.D. Rパイクスピークと名付けることを発表、参戦マシンの最新イメージを公開した。

 I.D. Rパイクスピークのアイデンティティは、VWが2020年に発売予定の電気自動車I.D.シリーズと、そのパフォーマンスシリーズRからのインプットが含まれている。VWブランドは、2025年までに20以上の完全電気自動車を提供する予定だ。

開発のためのVW理事会のメンバーであるフランク・ウェルシュは次のように付け加えた。「I.D. Rパイクスピークで世界で最も有名なヒルクライムを競争することは、象徴的な意味を持つだけでなく、電気自動車の全般的な開発のために貴重なテストでもある」

 ロッキー山脈のコロラドスプリングスの近くで1916年以来開催されている国際的なパイクスピーク・ヒル・クライムは、「雲へと続くレース」として知られる。19.99kmのルートは、標高2,800m地点からスタートし、標高4,300mの山頂に到達する。ヴォルフスブルクに拠点を置くVWが最後にパイクスピークに参戦したのは1987年で、驚異的な652hpを誇るツインエンジンのゴルフを投入したが、惜しくも勝利を逃している。

「今こそリベンジの時だ」とフォルクスワーゲン・モータースポーツ代表のスヴェン・スミーツは語った。

「I.D. Rパイクスピークは、電気エンジンがモータースポーツで何が可能かを示す非常にエキサイティングな課題だ。我々のドライバーであるロマン・デュマ、そして彼を支えるチーム全体が、電気自動車の新しい記録を生み出すことへ強い意欲を燃やしている」

 EVプロトタイプクラスの現在の記録は、ニュージーランドのリース・ミレン(e0 PP100)が2016年に打ち立てた8分57秒118だ。

 I.D. Rパイクスピークのテストは数週間以内に開始される予定だ。