WRC2020/04/04

VWが、COVID-19感染を防ぐ防護マスクの製造へ

(c)VW

 フォルクスワーゲン・モータースポーツは、ハノーバーの工場がもつ3Dプリンターを使用して新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を防ぐための医療スタッフ用の防護マスクの製造に着手したことを発表した。

 新型コロナウイルスのパンデミックは、人工呼吸器、感染を防ぐためのマスク、医療スタッフのための防護具について緊急の必要性を生み出している。このため、フォルクスワーゲン・モータースポーツは、フォルクスワーゲン・グループ内の他の多くの3Dプリンター生産施設とともに防護マスク用ブラケットの製造を行うことを表明した。

 フォルクスワーゲン・モータースポーツではこれまで、3Dプリンティングを使用してフルEVレーシングカーのフォルクスワーゲンID.Rのコンポーネンツの製造を行ってきた。フォルクスワーゲンが新たに3Dプリントで製造するコンポーネントは、メガネのフレームのようなブラケットをもち、透明なプラスチックフィルムを装着することで、目、鼻、口の敏感な部分をカバーするフェイスマスクになる。

「私たちの生産能力がこの正しい目的のために使用されることをうれしく思う」とフォルクスワーゲン・モータースポーツでモータースポーツディレクターを務めるスヴェン・スミーツは語った。

「このような困難な時期に、私たちは人々を助けるために少しでも何か役立ちたいと思っている。感染拡大を防護するための装備は医療スタッフにとって非常に重要になる」

 フォルクスワーゲン・モータースポーツではこれまで、3Dプリンティングを使用してフルEVレーシングカーのフォルクスワーゲンID.Rのコンポーネンツの製造を行ってきた。

 フォルクスワーゲンによれば、3Dプリンターは、ハノーバーだけでなく、ヴォルフスブルクとインゴルシュタットのプリンティングセンターも防護具の製作のために稼働しているという。これらはフォルクスワーゲンの乗用車だけでなく、アウディ、ベントレー、ブガッティ、ポルシェといったグループブランドのための3Dプリント用の施設が50以上あるという。

 製造された最初の防護マスクはハンブルク経由で来週、マドリードに配達され、そこでCOVID-19の深刻な影響に苦しむスペインの当局に引き渡される。