WRC2023/03/17

WRC北米招致に向けて9月にテストイベント開催へ

(c)subaru.com/rally

 2024年の世界ラリー選手権USAラウンドの開催を目指したテストイベントが今年9月にテネシー州で開催されることが明らかになった。

 テネシー州南西部に位置するチャタヌーガで、4月7〜8日にラリー・テネシーとしてデモンストレーションイベントが開催され、その後9月にテストラリーが行われることが決定している。このイベントが承認されて2024年にWRCカレンダー入りすることが正式に決定した場合、1988年にワシントン州で開催されたオリンパス・ラリーでランチアのミキ・ビアジョンが優勝して以来、36年ぶりのUSAラウンド開催が決まることになる。

 9月のテストラリーの正確な日程はまだ発表されていないが、現地からの報道によると、イベントはチャタヌーガにヘッドクオーターを置き、チェロキー国有林とポーク郡のオコイー川周辺のグラベルロードを使用する予定だという。

 このプロジェクトの計画委員会は、経験豊富なラリー競技者やオーガナイザーを擁し、アメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)、チャタヌーガ観光局、テネシー州、地域政府、民間スポンサーの支持を受けている。

 チャタヌーガ観光局のバリー・ホワイトCEOは、チャタヌーガ・タイムズ・フリープレスの記事で、アメリカが選手権にとって重要な一戦になりうると考え、数年前からWRCへの復帰に取り組んできたと述べている。

「我々は、国際ラリーレースを再びアメリカ国内に招きたい。デモラリーでラリーレースとは何かをこの地域に改めて紹介し、9月にはテストイベントを開催してWRCとFIAに見てもらうつもりだ。WRCは米国に戻ることを望んでおり、我々は過去1年半、彼らに働きかけてきた」

 WRCイベントディレクターのサイモン・ラーキンは次のように語っている。

「我々は、今日チャタヌーガから出た発表を歓迎したい。WRCプロモーターは、1973年から1988年にかけてWRCのイベントが幾度か開催された国であるアメリカへの復帰に興味を持ってきた」

「我々は現在、WRCを米国に復活させるために必要な要素をすべて備えていると考えるコンソーシアムと交渉しており、詳細とスケジュールが確定した時点で、FIAと共同でさらなる発表を行う予定だ」

 9月のテネシーのテストイベントがWRCとFIAによって成功したとみなされれば、このラリーは、いくつかの新しいイベントを特徴となるはずの2024年のWRCカレンダーに加わるものと見られる。

 すでに2025年のWRCカレンダーにはラトビアが初めて加わることが発表されており、さらにサウジアラビアでも初開催に向けた取り組みが進んでいることが知られている。