WRC2023/03/28

WRC第4戦クロアチア・ラリーに57台がエントリー

(c)Toyota

 2023年世界ラリー選手権第4戦のクロアチア・ラリーがエントリーリストを公開、全57台のエントリーのトップに位置するのは前戦のラリー・メキシコで今季2勝目を飾って選手権をリードするセバスチャン・オジエだ。彼は2021年にクロアチアでWRCが初開催されたときの勝者であり、昨年はエントリーをしていない。オジエは今季も1番手というもっとも有利なポジションからスタートするため、クリーンで砂や小石などがかきだされていないクリーンなターマックの恩恵を受けることができそうだ。

 ザグレブをベースとして行われるクロアチア・ラリーは、今季でWRC3年目の開催を迎える。2年連続してクロアチアで優勝を飾っているトヨタGAZOOレーシングWRTは4台のGRヤリスRally1をエントリー、昨年のクロアチアで優勝を飾っているカッレ・ロヴァンペラと2021年のクロアチア・ウィナーであるオジエ、そしてその年、0.6秒差の2位で続いたエルフィン・エヴァンスという強力な3人をマニュファクチャラー登録、今季からワークスチームに昇格した勝田貴元はマニュファクチャラーポイントの対象外として出場する。

 ヒョンデ・モータースポーツは3台のi20 N Rally1をエントリー、オジエに次いで3ポイント差で選手権2位につけるティエリー・ヌーヴィル、エサペッカ・ラッピのほかに、クレイグ・ブリーンが3台目としてマニュファクチャラーノミネートされている。

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、2台のフォード・プーマ・Rally1を投入、オイット・タナクとピエール-ルイ・ルーベの2人をマニュファクチャラー登録する。タナクは昨年のクロアチアでは最後のパワーステージで4.3秒差でロヴァンペラに敗れて惜しくも2位となっている。

 WRCのサポートカテゴリーとして激戦のシーズンとなっているWRC2選手権では19台がエントリーしているが、現在、選手権をリードするオリヴァー・ソルベルグ(シュコダ・ファビア RS Rally2)はこのイベントをポイント獲得のイベントとして登録していない。そのため開幕戦勝者のヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)がトップ奪回のチャンスをうかがうことになりそうだ。

 メキシコ勝者のガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビア RS Rally2)、エミル・リンドホルム(シュコダ・ファビア RS Rally2)、ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビア RS Rally2)、サミ・パヤリ(シュコダ・ファビア RS Rally2)、エリック・ツァイス(シュコダ・ファビア RS Rally2)といった強力なシュコダ勢にMスポーツ・フォードのアドリアン・フールモー(フォード・フィエスタRally2)が立ち向かう。

 また、ジュニアWRCはスウェーデンに続き第2戦を迎え、開幕戦勝者のウィリアム・クレイトン、ローラン・ペリエなどによる8台のフォード・フィエスタRally3によって争われる。