世界ラリー選手権は、2022年に廃止された2輪駆動マシンのための選手権を枠組みに再導入することを検討している。WRC委員会は先週、会合を開き、WRC4選手権の創設の可能性などについて議論した。
若手ドライバーのための登竜門となっているジュニアWRC選手権が2023年に4輪駆動のRally3カーのための選手権となったことから、1993年に2リッター世界選手権が誕生して以来、30年にわたって続いてきた2輪駆動マシンのための選手権はWRCから姿を消すことになった。
だが、WRC委員会は先週水曜日にWRC委員長のパニラ・ソルベルグとFIA WRCカテゴリーマネージャーのマリナ・ドゥニャックが議長を務めて今季初のミーティングがビデオ会議で行われ、2026年からRally4マシンを対象としたWRC4選手権を創設するというアイデアが提出された。
FIAからメディア向けに発表されたプレスリリースには次のように記されている。「2026年以降のジュニアWRCにおけるパートナーの選定基準と利用可能な選択肢、およびRally4の規定に適合したマシン向けの選手権でのWRC4カテゴリ創設の可能性について、スポーツワーキンググループで検討されることになる」
またWRC委員会では、2024年11月に行われたラリー・ジャパンで発生した安全上の問題に関して、FIAクローズドロード委員会の提案に従い、イエローカードを日本自動車連盟(JAF)に発行することについて同意した。昨年のラリー・ジャパンでは、SS12で一般車両がステージを逆走してスタートを妨害するインシデントが発生していた。
FIAセーフティ部門は、マーシャルのトレーニングと、ステージでのラリーコントロールとセーフテイクルーとの間のワークフローの強化に重点を置いた専用タスクフォースを派遣する。
FIAのオペレーションセーフティ責任者であるクレモン・ロウテも、そのセッション中にクローズド・ロード・セーフティ・グループの新しい体制を発表した。チームには、現在FIAに常任勤務するWRCセーフティ・マネージャー兼セーフティデリゲートのニコラ・クランジェが含まれる。