WRC2022/06/28

WRC2勝者に猶予付き3000ユーロの罰金

(c)RedBull Content Pool

 カイエタン・カイエタノビッチは、サファリ・ラリー・ケニア終了後の優勝者の記者会見に出席しなかったため、戒告と執行猶予付きの罰金3000ユーロ(およそ43万円)を言い渡された。

 ヨーロッパ・ラリー選手権で3度のチャンピオン経験を持つカイエタノビッチは、シュコダ・ファビアRally2エボを駆って初参戦のサファリでWRC2優勝を果たし、ヨアン・ロッセルを抜いてWRC2の選手権リーダーへと浮上している。

 WRCではサポートカテゴリーについても優勝者はFIAが主催するイベント後の記者会見に出席し、記者会見開始後、最大1時間メディア対応することがWRCスポーツ規則第38.2条で義務付けられているが、彼はこの規則に違反し、記者会見が行われる時間、すでにナイバシャ湖のサービスパークを後にして、母国ポーランドに帰国すべくナイロビに移動している最中だった。

 スチュワードの文書には次のように記されている。「当該ドライバーは今晩のフライトのために空港へ移動しなければならなかったと電話で述べた」

「彼は謝罪し、こうしたメディアの義務はプロのプライオリティドライバーである自分だけでなく、チーム、スポンサー、主催者、WRC、FIA、そしてスポーツ全体のためにより重要であることを理解していると述べている」

「当該ドライバーはスチュワードに、今後のメディアに関する責任と義務を果たすことを約束した。スチュワードは、彼の記録を精査した結果、過去に協力的であったこと、また、事前に予定されていた記者会見の無断欠席は今回が初めてであることを確認した。よってスチュワードは、猶予付き罰金処分が正当であると結論付けた」

 この罰金3,000ユーロは、今シーズン中に彼がふたたび義務づけられたメディア対応に出席できなかった場合に有効になる。

 カイエタノビッチは、サファリ・ラリーの最終ステージで、この勝利が自身のキャリアにおいて最大の勝利であると語っていたが、なにかの事情があるのか、めずらしく家族に向けてメッセージを語るとともにすぐに帰国するからと述べていた。

「ラリーを終えることをこれほど誇りに思い、幸せに思ったことはなかった。サファリ・ラリーで優勝しただけでなく、何よりもフィニッシュラインに到達できたことを嬉しく思う。これほど困難で変化に富んだ状況でこれまで競争したことはなかったし、これは間違いなく僕のキャリアの中で最も難しいラリーだった。家族のみんなに感謝している、ハニー愛しているよ。たぶん1日で帰れるからね」