WRC2018/01/29

WRC2モンテではコペツキが悲願の初優勝

(c)Skoda

 シュコダ・モータースポーツのヤン・コペツキ(シュコダ・ファビアR5)がラリー・モンテカルロで悲願のWRC2勝利を飾ることになった。

 これまでの3日間の戦いを終えて12分あまりをリードして最終日を迎えたコペツキだが、ライバルたちが次々とドラマに襲われたため、このモンテカルロでは安易な気持ちでゴールを迎えることはないという決意で残りの4つのステージに立ち向かうことになった。

 ライバルになると見られてきたMスポーツのフォード・フィエスタR5を駆ったテーム・スニネンとエリック・カミリーがともに金曜日にリタイアになったあと、コペツキは大きくペースダウン、ベストタイムの栄誉を見向きもせずにコースにとどまることに集中してきたが、そのアプローチを最終日に変えるつもりはなかったようだ。

 朝の凍結したチュリニのステージをふくめて3SSつづけてスニネンがベストタイムを奪って気を吐くことになったが、最終のパワーステージだけは別だった。彼はトップグループにまじって3番手でステージを走行、空撮のヘリコプターに追い掛けられるようにタイトターンが連続するダウンヒルを最速で駆け抜け、2位のギヨーム・ド・メヴィウス(プジョー208T16 R5)に14分46.1秒差をつけて悲願のモンテカルロ優勝を飾ることになった。

「ここでは何度も勝利にトライしてきたんだ。けれど、やっと勝つことができたよ」とコペツキは語った。

 彼はモンテカルロがWRCを外れ、インターコンチネンタル・ラリーチャレンジ(IRC)として開催された2009〜2011年にシュコダ・ファビアS2000で勝利に挑んだが、いずれも優勝を逃し、昨年こそはWRC2勝利を期待していたが、VWのシートを失ったアンドレアス・ミケルセンにその栄誉をさらわれることになった。

「金曜日以降、大きなリードを手にしたが、まだ100%集中しておく必要があった。ここではすべてを一瞬で失うので、最後まで注意を払わなければならなかったよ。僕らはただ道路の真ん中にしっかりとマシンをとどめ、単にそれを楽しむことを試みた。今週末に起こったことをすべて見れば、これが世界で最も難しいラリーだということは間違いないよ」

 RACB(ベルギー王立自動車クラブ)からの支援を受けるド・メヴィウスがWRC2初チャレンジで2位の表彰台を獲得、エディ・シェッセレ(シトロエンDS3 R5)が、メヴィウスから8分遅れの3位でフィニッシュしている。

 金曜日のアクシデントのあと土曜日にリスタートしたスニネンは、難しいコンディションだったにもかかわらず残された9ステージのうち6SSでトップタイムを奪って4位でフィニッシュを果たしている。

 また、シュコダ・モータースポーツ期待の若手、17歳のカッレ・ロヴァンペラはTGSワールドワイドのシュコダ・ファビアR5で参戦、WRC2へのノミネート外で参戦し総合11位、RC2クラスではコペツキに次いで2位でのゴールを迎えている。