ラリー・デ・ポルトガルWRC2の金曜日は、首位につけていたトークスポーツWRTのアンドレア・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)が最終ステージのあとにリタイアしたことによりテーム・スニネン(ヒョンデi20 N Rally2)がトップに立っている。
ヒョンデ・モータースポーツNから今季初参戦となるスニネンは、スタート直後からペースを掴むと、5連続のステージウィンを奪って序盤からアドバンテージを築いている。しかし、ラフな岩だらけのステージが続く中、彼はSS7で右リヤのパンクに見舞われ、1分近くを失うことになる。
スニネンが遅れたことで、ミケルセンにはおよそ40秒のリードが生まれるが、彼もまたファビアRally2に原因不明のミスファイアが発生、じょじょにエンジンにパワーが失われるトラブルを抱えていた。
金曜日最後のロウサダ・スーパーSSでもミケルセンはひどいエンジンからの異音に耐え、スニネンに37秒差をつけてフィニッシュ、マトジニョスのサービスまでどうにかマシンを戻したものの、サービスの時間内に修理できないとの判断のもとでリタイアとなっている。
ミケルセンは目の前にあった今季3勝目を逃したことに落胆していたが、それでも土曜日にはリスタートするつもりであるとWRC.comに伝えている。
「エンジンに関する問題は午後から出ていた」と彼は説明している。「パワー不足に悩まされて、3気筒で走行していたんだ」
「できる限りのことはしたが、チームからは、普通のサービスで修理するには時間が全然足りないからクルマをリタイアさせた方が良いと言われたんだ。僕たちは賢明な走りを続けていて、大きなリードを築いていたから本当に残念だよ」
ミケルセンのリタイアによってスニネンは再びリードを取り戻すことになり、ヨアン・ロッセル(シトロエン・C3 Rally2)に17.1秒差をつけて一日を終えている。
「今日は実際良い一日だった」とスニネンは語っている。「僕たちのペースはトップの状態だったしヘアピンでパンクしてしまったのは残念でしかない」
「何か違うようにできたことはあったのかは分からないけど、それがラリーというものだ」
スニネンとともにヒョンデから出場するオリヴァー・ソルベルグ(ヒョンデi20 N Rally2)はコクピット内のダストと2度のパンクに悩まされているが、この日はロッセルから23.0秒遅れとなっている。その46.1後方に続くのはカイエタン・カイエタノビッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)で、彼は、トークスポーツのマルコ・ブラシア(シュコダ・ファビアRally2エボ)がSS6でタイヤ交換のためにストップしている時にダストにはまってタイムを失っている。
スタートした40台のクルーのうち、サービスまで戻ることができたのは27台となっている。エリック・カミリー(シトロエンC3 Rally2)は木曜日SS1のスタート前に電気系のトラブルによってリタイア、またエーリック・ピエタリネン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)はSS7でブレーキパイプのバーストにより離脱している。
その他にジョッシュ・マクアーリーン(ヒョンデi20 N Rally2)がステアリングの破損によりストップ、チェコ期待のエリック・ツァイス(フォード・フィエスタRally2)もホイールを失ってリタイアとなっている。