WRC2021/09/13

WRC3はロッセルがドラマのすえに今季4勝目

(c)Citroen

 アクロポリス・ラリー・ギリシャのWRC3カテゴリーでは、ヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)が最終ステージで予期せぬトラブルを経験してひやりとすることになったが、見事に今季4勝目を飾り、選手権のリードを堅持した。

 ロッセルは、金曜日はトップから30分近く離れた4位に甘んじていたが、土曜日には見事なペースでトップに躍り出し、選手権のライバルでもあるカイエタン・カイエタノヴィッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)に19.1秒のアドバンテージを持って最終日をスタートしている。

 ロッセルは最初のステージで連続してベストタイムを奪ってターザン1とピルゴスの両方で最速タイムを記録してマージンを43.1秒差まで拡大する。しかし、パワーステージの終盤でなにかをヒットした衝撃でドライブシャフトやステアリングが破損、すべてが台無しになるところだった。

 ロッセルは32.8秒のリードを築いたままで最終ステージを走り終えた後、ロードセクションでマシンを止めて応急修理を敢行、どうにか最悪の事態を避けることに成功してラミアのポディウムを迎えている。

 ロッセルはこれで今季4勝目、ランキングではライバルのカイエタノヴィッチに50ポイントの差をつけている。

「ものすごくひどい音とともにプロペラシャフトが壊れてしまい、最後の2km手前でステアリングホイールも壊してしまった。正直なところ、クレイジーだよ。300kmをフラットアウトで走った後、こんなことになるとは思わなかった。でも、僕らは勝った。それが一番大事なことだ」とロッセルは語った。

 カイエタノヴィッチは、土曜日の夜にクリス・イングラム(シュコダ・ファビアRally2エボ)から2位を奪ったあと、ポジションを譲らず、イングラムに14.5秒差をつけて2位でフィニッシュしている。