WRC2020/07/24

eスポーツ・フィンランドが開催、勝田も参加へ

(c)Toyota

 新型コロナウイルスの流行でキャンセルとなった2020年のラリー・フィンランドは、開催が当初予定されていた週末にユヴァスキュラにおいてeスポーツ・イベントを開催することになった。

 ネステ・ラリー・フィンランドの主催者であるAKKスポーツは、フィンランドや世界のモータースポーツ界の大物スターたちをユヴァスヤルヴィ湖畔のユヴァスキュラ港のイベント会場に招き、デジタルモータースポーツイベントを開催する。ネステ・ラリー・フィンランド・eチャレンジには、Mスポーツからエサペッカ・ラッピとテーム・スニネン、そしてトヨタからは勝田貴元とカッレ・ロヴァンペラが登場するほか、元フェラーリF1ドライバーのミカ・サロも出場する予定だという。

 また、WRCプロモーターが主催するeスポーツWRCのコンセプトにしたがってeゲーマーのための予選ラウンドのシュートアウトが7月30日-8月1日に行われ、最速のドライバーたちは次週のメインイベントに進出する。このイベントにはラリー・フィンランドのオウニンポウヤやハルユを含む過去から現在まで新旧のステージをバーチャルで備えるWRC公式ビデオゲーム、WRC8が使用される。今回のバーチャル・イベントに使用される具体的なステージの編成については後日公開されることになっている。
 
 そしてWRCのトップドライバーたちも参加してユヴァスキュラ港で行われるメインイベントは8月8日に行われる。これはラリー・フィンランドが実際に行われていればデイ2の競技のまっ直中にあっただろう。ファンたちは、実際のラリー・フィンランド・サービスパークが再現されたユヴァスキュラ港において1000人限定ながら観戦が許されている。

 この模様はWRCのソーシャルメディアチャンネルネルでオンラインにて中継され、そしてフィンランドでは国営テレビYLEでストリーミングされる予定となっている。

「ラリー・コミュニティ全体が盛り上がりと素晴らしいラリーの雰囲気を味わい、一緒に楽しむ機会を与えられるべきだ」とラッピは語っている。

「このイベントによってそれぞれ違ったモータースポーツやいろんな分野から人々を一同に会することができるのは素晴らしいことだ。さらにデジタル・モータースポーツ人気が絶えず高まっている理由も明確にできるだろう」

「WRCでラリー・フィンランドのどのスペシャル・ステージを走ることになるのか聞かされていない、でも僕のお気に入りのステージを入れてくれていることを期待しているよ」

 また、勝田は7日にはエストニアにおいてラリー・エストニアのためのプレイベントテストを行い、その翌日にこのeスポーツイベントに参加する計画だ。

「この日の前日はエストニアでテスト(実車)があるのでエストニアでヤリスWRCに乗ってから、翌日フィンランドに帰国してそのまま参加になります! 現実でもバーチャルでもヤリス三昧です」と勝田はSNSにおいて語っている。

 また、このイベントでは、2020年のデジタルレーシング・フィンランド選手権のファイナルレースも併催されることになっている。こちらはWRC8ではなく、iレーシングのプラットフォームを使用してAKKスポーツが主催する国内eスポーツシリーズとなる。