WRC2014/01/10

ポロWRCの2014年仕様は安定性向上がメインテーマ

(c)VW

 フォルクスワーゲン・モータースポーツは、2014年の世界選手権に投入するポロR WRCを公開した。

 1月14日〜19日に開催される極めてチャレンジングな伝統のイベント、ラリー・モンテカルロで開幕するシーズンに先立ち、フォルクスワーゲンはタイトルを防衛するためにチャンピオンマシンに詳細な改良を行ったことを明らかにした。

 2014年仕様のポロR WRCは昨年に比べてまったく変わっていない印象を受けるものの、グレーと青のストライプによるカラーリングは新デザインとなり、フォルクスワーゲンのモータースポーツディレクター、ヨースト・カピトによれば、安定性の向上に主眼がおかれた内部の改良は多岐に及ぶという。

「2013年にいくつかの栄冠を勝ち取ることができたが、我々は決してそこにとどまってはいない。WRCのマニュファクチュアラーは2014シーズンには新しいWRカーのホモロゲーションを一切行わないことに合意しているが、それでも我々は可能な限りのオプションを最大限に生かせるようにした」とカピト。

「2014年バージョンのポロR WRCは、2013年のクルマにさらに細かな開発を突き詰めて総合的に施したものである。チームは今シーズンのために(一台に認められる)10カ所のジョーカーによる改造を行い、それぞれのコンポーネンツについては最初のホモロゲーションを改良することができた」

「シャシのコンポーネンツとドライブトレインの新たなセットアップのバリエーションの最適化のほか、エンジニアたちが最も優先したのはクルマの安定性の向上だった。実質のパフォーマンス向上もさることながら、2013年に我々にとって大きなプラスとなったのはポロR WRCの信頼性だった。我々のマシンは昨年の13戦で1台もエンジンにダメージを受けなかったし、電気系のコネクタの問題があったが、それもたった1回だけだった。今回、ジョーカーについては車載のコンピュータのソフトウェアをアップデートするためだけに使用した」