WRC2018/04/30

ロヴァンペラ横転、ティデマンドが逆転でWRC2勝利

(c)Skoda

 ラリー・アルゼンチンのWRC2カテゴリーは、最終日にラリーリーダーだったシュコダ・モータースポーツのカッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5)が大きなクラッシュでリタイアすることになり、チームメイトのポントゥス・ティデマンド(シュコダ・ファビアR5)が逆転でメキシコに続いて今季2勝目を飾ることになった。

 ロヴァンペラは土曜日の霧のなかで素晴らしい追い上げをみせ、6連続ステージウィンを記録してティデマンドを抜き、23.2秒差をつけて最終日を迎えることになった。

 しかし、オープニングSSのエル・コンドルでティデマンドはロヴァンペラに対して13.3秒差をつけるベストタイムを叩き出し、その差をわずか9.9秒へと縮めることになる。彼は前日、チーム戦略のためにペースを上げないと語ってきたが、ステージエンドでは勝利をめざしてプッシュすると宣言することになった。「彼が昨日の午前中、プッシュすべきでなかったのにプッシュしたから、今度は僕たちがそれを取り返しにいくよ。トライする。フェアな戦いだ、さあ、どうなっていくかな」

 そして、続くSS17ミナ・クラベーロでまさかの波乱が待っていた。最終スプリットまで猛然と攻めて、ティデマンドを3.6秒上回っていたロヴァンペラがゴールを目前にしてイン側のディッチで姿勢を乱して激しくコースオフ。彼のシュコダは横転しながら、駐車していたキャンピングカーに激突して大破することになった。

 幸いなことに二人とともに観客にもケガをした者はなかったが、ロヴァンペラはこれでリタイアとなり、ティデマンドが首位でゴールを迎えることになった。逆転で今季2勝目を飾って選手権リーダーを取りかえしたティデマンドは、ステージエンドで冷静な笑みをみせた。「あまりにも過酷な戦いだった。熱い条件があり、そして速いライバルがいるときには、いい試合運びをしなければならないんだ」

 7分39秒遅れの2位にはガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタR5)、チリのペドロ・ヘラー(フォード・フィエスタR5)がメキシコに続いて3位のポディウムを獲得している。