WRC2022/12/26

【TOP10-第8位】ダニエル・ソルド

「若手が超えられない壁」

(c)Hyundai

Daniel Sordo
Hyundai Motorsport

ダニエル・ソルドはキャリア最後のシーズンになるはずだった2022年シーズン、若きオリヴァー・ソルベルグと3台目のヒョンデi20 N Rally1をシェアして5戦に出場、3位表彰台を3度果たし、ペースがまったく衰えてないことを証明した。

ソルドは引退が噂された昨年のスペイン以降、モンツァ、ポルトガル、サルディニア、ギリシャで5ラウンド連続して3位でフィニッシュを果たし、今季も「最強のサードドライバー」にふさわしい活躍を果たすことになった。とくにポルトガルでは最終ステージで勝田貴元を逆転して3位をもぎとることに成功してみせるなど、いまだ多くの若手が超えられない大きな壁として立ちはだかることになり、その存在理由を否応にも証明することになった。

残念ながらスペインではパンクもあって5位に終わることになり、またも母国での悲願の勝利はならず、ジャパンではマシン火災のために2年ぶりにノーポイントでシーズンを終えることになった。

 ソルドは1年前には、2022年が世界ラリー選手権の最後のシーズンになることを覚悟していたことを認めていた。だが、熟練のベテランから若きソルベルグにバトンを手渡すという計画は、ヒョンデの首脳陣が入れ替わってチームの方針が変わるとあっさりと変更されることになった。豊富な経験をもつドライバーを集め、タイトル奪還を狙うヒョンデは来季、40歳を迎えるソルドに今季を上回る7戦の出場を約束している。引退計画はそれまでおあずけ? 

「110%のモチベーションがあれば、続けられる。そうでなくなったときには引退するよ」とソルドは強調する。若手の壁であり続けるかぎり彼はトップに居続けるだろう。ジャパンで182戦目のWRC出場を果たしたソルドは、来季だけでなく2024年もふたたび7戦への出場を果たせば、WRC出場数において祖国の英雄カルロス・サインツに並んで史上2位の偉大な記録に到達することになる。

■ダニエル・ソルド
生年月日:1983年5月2日(39歳)
選手権ランキング:8位
獲得ポイント:59点
ベストリザルト:3位
優勝回数:0回
2位の回数:0回
3位の回数:3回
表彰台回数:3回
出場回数:5回
ベストタイム回数:7回
リードしたステージの数:0SS
リタイア数:1回
ラリー2の回数:2回
パワーステージ勝利数:0回
パワーステージ獲得ポイント:4点