ダカール・ラリー2026は、後半戦最大の山場と見られていたマラソンステージで引き続き大きな順位の変動が続いており、その混乱の中でナッサー・アル-アッティーヤ(ダチア・サンドライダー)が総合優勝の最有力候補として浮上した。
水曜日は420kmに及ぶマラソンステージの後半のステージ10が行なわれ、この過酷なスペシャルステージは、優勝候補とそれ以外を明確に選別した。
マティアス・エクストローム(フォード・ラプター)は表彰台圏内にポジションを戻すべく序盤からペースを上げたが、100km地点手前でメカニカルトラブルでコース上にストップ、総合6位へと後退することになった。これでアウディ製エンジンを搭載したセンチュリーCR7を駆るマティユー・セラドリがリードを奪うと、ステージ終了までその座を守り抜き、アル-アッティーヤに6分以上の差をつけてステージ優勝を飾ることになった。
マラソンステージの初日を終えてラリーをリードしていたフォード・レーシングのナニ・ローマ(フォード・ラプター)とカルロス・サインツ(フォード・ラプター)が共にタイムを大幅に失ったことで、アル-アッティーヤが総合首位に浮上した。
「非常に厳しかった。頭と体はボロボロだ。でも、最初から最後まで攻め続けた」とアル-アッティーヤは語った。
「マシンは問題ないが、僕はボロボロだ。歳をとったからというわけではないが、体、特に首への負担が大きかった」と彼は付け加えた。
再び総合首位に返り咲いたアル-アッティーヤは、2位のトヨタのヘンク・ラテガン(トヨタDKR GRハイラックス)に対して12分のリードを築いている。
フォード・レーシング勢はローマとサインツが前日のステージ9を1−2で終えており、優勝への期待がもたれたが、二人とも砂丘でコースを見失い、そろって失望の一日になってしまった。総合首位だったローマは12分50秒遅れの総合3位に後退している。
「途中まで先頭を走っていたが、ミスをしてウェイポイントを探すのに7〜8分もかかってしまった。小さな砂丘が続くせいで道を切り開くのは本当に厳しい。タイムを失ったのは分かっているが、無事にフィニッシュできて良かった。今日は本当に消耗したし、背中も痛くて相当きつかった」とローマは振り返った。
総合2位につけていたダカール4勝を誇るサインツもコースを見失い、セラドリのステージ優勝タイムから45分遅れでフィニッシュし、さらに15分のタイムペナルティも科されてしまい、首位からは39分遅れの総合7位へと後退している。「ウェイポイントを見つけることができず、15分も失ってしまった。あらゆる場所を探したが、なかなか見つからなくて、本当に大変だった」とサインツは語った。
前日にパワーステアリングを壊してしまい苦しい一日を総合6位で終えたセバスチャン・ローブ(ダチア・サンドライダー)は、深夜までの作業によって問題を解決してステージ10に臨み、順位を2つ上げて総合4位に浮上、優勝は遠のいたが、表彰台を狙える位置につけている。
「マラソンステージの前半よりも良かった。ナビゲーションのミスも1、2回あり、ウェイポイントで少し方向転換したり、スローパンクのまま80kmも走ることになったり、全体的に見て、またしてもトリッキーなステージだったが、きちんと完走する必要があった。ステージは難しいことがよく分かっている。僕たちには、きちんと走り続け、どうなるか見守るだけだ」
2020年に続き、2度目のステージ優勝を果たしたセラドリは、総合5位につけている。
「今日はほとんど何も残ってない! 今朝は怒り心頭で、最初の30キロは少しペースを上げすぎてしまった。ロイックは『落ち着かないと大惨事になるぞ』と言ってくれましたが、その通りでした。この勝利は必要でした。本当に嬉しいです。ダカール・ラリーの2輪駆動部門で3度優勝し、今日、センチュリーが競争力と信頼性に優れたマシンを製作できることを証明できた。クリスマスが早く来たような気分だ」
ダカール・ラリー2026は木曜日に346kmのステージを迎え、大会は土曜日に終了する。