Raid2022/01/15

アル-アッティーヤが4度目のダカール優勝

(c)ASO/DPPI

(c)ASO/DPPI

(c)ASO/DPPI

 ダカール・ラリー2022は1月14日に最終日を迎え、トヨタGAZOO レーシングのナッサー・アル-アッティーヤ(トヨタGRダカールハイラックス)がライバルたちを寄せ付けないまま13日間にわたって総合首位をキープしてダカール4勝目を飾ることになった。

 アル-アッティーヤとナビゲーターのマシュー・ボーメルは、プロローグで首位に立つや、ライバルがトラブルで次々と脱落する中、堅実な走りで優位にレースを進めて総合2位のバーレーンレイド・エクストリームのセバスチャン・ローブ(BRXハンター)に26分52秒の差をつけて優勝を飾ることになった。

「僕らにとって信じられないようなダカールだった。2019年以来、優勝していなかったからね」とアル-アッティーヤは語った。

「2年前にサウジアラビアに来て以来、毎回2位に終わっていたが、今は目標を達成できて本当にうれしいよ。トヨタGAZOOレーシングは、この新しいT1+マシンを1年の間に作り上げ、素晴らしい仕事をしてくれたので戦いをスムーズに進めることができた。すばらしいチームが僕らにはあった。初日にギャップを広げ、その後もリードを保ってきた。いまは本当にうれしいが、1週間か10日もすれば次のダカールのことを考え始めると思う。サウジアラビアでダカールに参戦できるのは幸運なことで、このような息を呑むような風景を発見する機会を与えてくれた政府に感謝したい」

 アル-アッティーヤが第1ステージで勝利して幸先のいい発進をするなか、ローブは2位で続いたが、2度のパンクですでに12分もの遅れをとる難しいスタートとなっていた。ローブは第2ステージで初のステージ勝利をBRXチームにもたらし、さらに追い上げるチャンスもあったかに見えたが、第6ステージの駆動系トラブルと第8ステージのナビゲーションミスで失った。

 また、オーバードライブ・レーシングのヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス)は一時、ローブを抜いて2位にポジションを上げたあと最終的に3位となったが、サウジアラビア人ドライバーとして初めてダカールの表彰台を獲得した。

 4位にはオーランド・テラノヴァ(BRXハンター)、トヨタGAZOO レーシングのジニール・ド・ヴィリエ(トヨタGRダカールハイラックス)がバイクとの接触によるペナルティやオイルパイプが緩む問題に見舞われながらも浮き沈みの激しい戦いで5位となっている。

 アウディ・スポーツによる初のダカール参戦は、マティアス・エクストロームが総合9位でフィニッシュ、第1ステージでナビゲーションのトラブルとパンクで2時間以上を失ったカルロス・サインツが12位、初日にサスペンションを壊してマシンを止めたため優勝の望みを断たれたステファン・ペテランセルが55位で幕を閉じることになった。

 それでもフル電動ドライブトレインのRS Q e-tronはデビュー戦で4回のステージ勝利を飾り、内燃機関のマシンに純粋なペースで対抗できることを証明した。