ランチアは、ランチア・コルセ HFというオフィシャルチームとして、2026年に国際舞台に復帰する予定となっており、そのまえに来年は、イタリア国内選手権に新しいイプシロンRally4 HFのワンメイクによるランチア・ラリー・トロフィーを誕生させる。
212馬力の1.2リッターターボエンジンが搭載されているイプシロン Rally4 HFは、10月25日に74,500ユーロ(およそ1230万円)で市販開始され、その最初の顧客の1人には、イタリア選手権で11回のチャンピオンを獲得しているパオロ・アンドレウッチがいることが判明した。アンドレウッチは自身がドライブするのではなく、自身のラリーチームに向けての購入だ。
ランチアは、ラリー活動を管理するために新たにモータースポーツ部門「ランチアHFコルセ」を設立した。来年はイタリア国内で最初のシーズンに専念し、ランチア・コルセ HFというオフィシャルチームとして、2026年にはヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)に参戦する予定だ。
ランチアHFコルセのディレクターには、姉妹ブランドDSのフォーミュラEも手掛けるエウジェニオ・フランゼッティが就任し、新しいイプシロン Rally4 HFのための「ランチア・ラリー・トロフィー」をイタリア選手権の一部として立ち上げる。
この新しいトロフィーは、イタリアのシーズン開幕戦を除いた6ラウンドで構成され、4月にスタート予定だ。車両のホモロゲーションは現時点で2025年1月1日を予定しており、プライベーターの手によるラリー・モンテカルロでのデビューの可能性が僅かながらあるという。
「我々は依頼されたマシンをできるだけ多く提供できるように全力を尽くすが、それは簡単なことではない」とフランゼッティは語った。「4月のイタリア選手権第2ラウンドまで緒戦を待つ決定をしたのは、ランチア・ラリー・トロフィーの開幕戦までにより多くのマシンを届けたいからだ」
イプシロンRally4 HFのワンメイクシリーズであるランチア・ラリー・トロフィーの年間優勝者には、2026年のERCでのファクトリーサポート付きドライブが与えられる。トロフィーは3つの年齢カテゴリに分かれ、25歳以下のジュニア、25歳から35歳のマスター、35歳以上のエキスパートがあり、シーズンを通して総額30万ユーロの賞金が提供される。