ERC2021/12/03

イープル、来季のERCカレンダー入りを見送り

(c)Toyota

 イープル・ラリーの主催者であるクラブ・スーパーステージ、2022年シーズンには同イベントを6月23〜25日開催することを発表したが、期待されていたヨーロッパ・ラリー選手権のカレンダー復帰については見送ることになったことを明らかにした。

 今年、パンデミックのなかでWRC英国ラウンドのキャンセルによって、イープル・ラリーはベルギーでのWRC初開催を成功させることになった。たった1年のWRC開催ではあったが、主催者のクラブ・スーパーステージは将来、イープル・ラリーをWRCカレンダーに復帰させるための取り組みを続けることを宣言、まずは2016年以来途絶えていたERCカレンダーへの復帰を行い、2024年にWRCをふたたび開催する計画であることを明らかにしていた。

 また、新たにERCもプロモートすることになったWRCプロモーターには、ERCとWRCという2つの選手権を長期的に発展させるために、ERCとして実績を積んだイベントをWRCのカレンダーに組み入れていく考えを表明しており、かつてERCイベントの中心的な存在だった歴史と実績をもつイープルをERCに復帰させることで、ERCカレンダーのステイタスを向上させることを狙っていたといわれてきた。

 クラブ・スーパーステージの責任者であるアラン・ペナスは、ERCカレンダーの日程に関する調整がうまくいかなかったため、2022年は伝統的な6月開催に戻して開催するとコメントしている。

「我々もFIAヨーロッパ・ラリー選手権の一戦になるという野望を持って、WRCプロモーターと適切な日付を求めて長い間交渉してきた。しかし、もちろんカレンダーはすでに一部は決まっており、WRCのカレンダーともかぶらないよう考慮しなければならなかった。そのためWRCプロモーターだけでなく、イープル市やクラブ・スーパーステージにも適した日程を見つけることができなかった。そのため、2022年6月23日から25日にイープル・ラリーを開催することを決定した」

 2022年のERCカレンダーはまだ発表されてないが、今季のポーランド、リエパーヤ、ローマ、ズリーン、アソーレス、ファフェ、ハンガリー、カナリアスについては維持することをWRCプロモーターはすでに表明している。