WRC2019/10/31

オジエ、「オイットはチャンピオンにふさわしい」

(c)Citroen

 シトロエン・レーシングのセバスチャン・オジエは、7年連続のワールドチャンピオンを逃したものの、シーズンを通して自分にできることはすべてやってきたため後悔はしていないと語った。

 オジエはタイトルに望みをつなぐべくラリー・デ・エスパーニャの金曜日をトップタイムでスタートしたが、小さなパイプの破損で油圧系に問題が発生したため、そのチャンスを奪われることになった。

 オジエにとっては辛い週末になったが、彼は新チャンピオンに輝いたオイット・タナクとマルティン・ヤルベオヤを心から祝福したいと語った。

「スペインのオイットとマルティンは、チャンピオンにふさわしかった。彼らを祝福したい。素晴らしい戦いだった」とオジエはふりかえった。

「僕たちはタイトルへの望みが薄れているという現実をふまえてこのイベントに臨んではいたが、それでもいつもと変わることなく強い気持ちで勝利を目指して最後の最後まで戦う覚悟を持っていた。最初のステージを制したことは僕たちにとってここから本格的に勝負に出ることを意味していた。そして、それからたったの7km走った先で僕たちの望みは完全に消え去るという無念な結果となってしまった。パイプの破損により油圧系に問題が生じ、パワーステアリングを初めとする油圧のアシストを受ける装置が機能しなくなると、サービスにたどり着くまでの60kmの距離が本当に辛い戦いになってしまった」

「僕たちは当然とても落胆した。金曜日にいちばんキツかったのは、自分たちがラリーをまだスタートしたばかりのところでストップさせられ、それ以上戦うことができなくなってしまったことだ。その後は週末をそんな状況下で続けていくことは容易ではなかったよ。そんな僕たちに唯一目標としてできることと言えば、走ることを楽しめるようにして、自分たちのターマックでの進歩を確信していけるように、好タイムを叩き出していくことだった。フィーリングとしては、ステージウィンを奪うほどのスピードは足りていなかっもののドイツで走った前回のラリーよりもすっと良いものだった」

「僕はシーズンを通して、自分にできることはすべてやってきて、後悔はしていない。オイットとマルティン、そして彼らのチームを本当に祝福したい、このタイトルは誰よりも彼らにこそふさわしいからだ。彼らは一年を通してずっと最速で、そして一貫した走りができていた。オイットのことは僕も本当に嬉しく思っているよ。彼のことはとても好きだし、頭が下がるよ、そして来年またトロフィーを取り戻すんだという強い意志を持って勝負に挑んでいけることを楽しみにしているよ!」