トヨタGAZOOレーシングWRTは、7月18〜21日に行われるラリー・ラトビアにセバスチャン・オジエを緊急参戦させ、エルフィン・エヴァンス、勝田貴元、カッレ・ロヴァンペラの4台体制で挑むことを発表した。
オジエは今季もパートタイマーとしてこれまでに4戦に出場しただけだが、シーズン最多勝となる2度の勝利を飾るとともに2度の2位を達成してトヨタを支えてきた。
トヨタは当初、ラリー・ラトビアでは、若手のサミ・パヤリをRally1デビューさせ、エヴァンスと勝田のレギュラー二人に加えて、ラリー・デ・ポルトガル以来、今季5戦目の登場となるロヴァンペラの布陣で挑むと考えられてきた。
ロヴァンペラは10代の頃、ラリーキャリアをラトビアでスタートしており、この路面でのラリー参戦経験が多く、彼ほどラトビアの道を熟知しているドライバーはいないだけに、トヨタにとってはこれ以上ない援軍となるはずだった。
しかし、トヨタはこれまでのところ選手権争いでヒョンデに対して遅れをとっていることから、パヤリの参戦をラリー・フィンランドへと遅らせてラインナップを再編、新しいイベントにも無類の強さを誇ってきたオジエを急遽参戦させ、考えられる最強のメンバーで挑むことでシーズンに勢いを付けることを狙ったのだろう。
8度のワールドチャンピオンであるオジエは、この参戦は当初計画されてなかったものの、チームの選手権のために喜んでこの提案を受けたと語っている。
「ラトビアを走ることは元々の計画にはなかったが、現在のマニュファクチャラーとドライバーズ選手権の状況をチームと分析した結果、チームからもう少し参戦数を増やしてほしいという要望があり、喜んで受け入れた」とオジエは語っている。
「チームには、この3年間僕がとってきた参戦の形で走らせ続けてくれたことに感謝しているし、そのお返しをしたいと思っている。今シーズン、これまでのところ、強いパフォーマンスを発揮することができている。僕は競技者だし、チームのためにベストを尽くし、選手権争いのプレッシャーに耐え、維持できるようサポートしたいと思っている」
「新しいラリーを開拓するのは楽しいし、ラトビアは皆にとって新しいペースノートが必要になる。これまでのキャリアにおいて、僕はこのような状況を得意としてきたので、その点においても僕がラトビアで走ることはよい理由とモチベーションになる」