マッズ・オストベルグは、コドライバーのパトリック・バースが先月のラリー・ディ・ローマ・カピターレでの事故から完全に回復するまで参戦を一時中断することを発表した。
今季ヨーロッパ・ラリー選手権に参戦中のオストベルグは、先月のラリー・ディ・ローマ・カピターレでマシンをスライドさせて立ち木に激しく衝突するという恐ろしいアクシデントに見舞われた。オストベルグは肋骨にひびが入っただけで済んだが、右ドアは立ち木がめり込んだため、バースは股関節、腕、肋骨の負傷に加え、顎の骨折で手術が必要となった。
オストベルグは、彼自身も今週のバルム・ラリー・ズリーンに出場できるほどの健康状態ではなく、2週間後に開催されるラリー・セレディギオンもバース抜きでのラリー復帰を望んでいないため欠場することにしたと明かした。
「医師から(ズリーンに)参戦する許可を得られなかったので、この週末に保険が適用されない以上、当然参戦するつもりはない」とオストベルグは語った。
「それが主な理由だが、僕は完全な回復を望んでいる。それはつまり、このイベントを欠場し、次のウェールズでのイベントも欠場することになるということだ。第1ラウンドのハンガリーを健康上の理由で欠場し、さらにローマでの事故もあって、僕たちはもはやチャンピオンシップを争っていないからね」
「パトリック(・バース)と一緒にしっかり復帰したい。彼の回復をサポートしたいし、復帰する時には一緒に復帰したい」
オストベルグは、アクシデントの直後、バースが意識を失っていたことに衝撃を受けたと告白、二人にとってこの事故がともに乗り越えなければならないトラウマになっていると認めた。
「僕たちは長い間一緒に戦ってきたし、パトリックは僕の親友のひとりなので、ローマで経験したことは僕たち二人にとって大きなトラウマになったと思う」とオストベルグは付け加えた。
「僕はたくさんの事故に遭遇してきたけど、今回の事故はそれとは違う。彼が負傷し、意識を失った最初の数分間は本当に衝撃的で、正直言って本当につらい経験だった。僕たちが一緒にラリーカーに乗っているのは、僕たちが親友だからだ。もちろん、僕たちにとっても良い結果を残すことは重要だが、僕はもうWRCでファクトリードライバーになれることを証明しようとする18歳ではないからね」
オストベルグは、バースがいつ戦えるようになるかを議論するのは「少し早すぎる」としながらも、二人の夢は10月11日から13日にかけて開催されるERC最終ラウンドのポーランドに戻ってくることだと語った。