WORLDWIDE2021/03/28

オストベルグ、TRTとの初戦はエンジントラブル

(c)TRT

 2020年のWRC2チャンピオン、マッズ・オストベルグが、3月25〜27日に開催されたルーマニア・ラリー選手権第2戦のテス・ラリー・ブラショヴにタガイ・レーシングテクノロジー(TRT)のシトロエンC3 Rally2で参戦したが、残念ながらエンジントラブルのために勝利を逃している。

 オストベルグは今季、新たにハンガリーのTRTからハンガリー選手権の8戦とWRC2の7戦に参戦する計画であり、先週末にルーマニアで行われたラリー・ブラショヴはチームとの初戦となった。

 ラリーのホームタウンとなったルーマニアのほぼ中央に位置するブラショヴでは、レッキでは雪が降ったほど冷え込んだが、金曜日は好天のなかでスタート、オストベルグはオープニングステージでパンクのために2番手タイムと出遅れることになったが、そのあとは3ステージ連続してステージウインを奪い、2年連続ルーマニア・チャンピオンのシモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアR5)に7.8秒差をつけて快調なペースをみせることになった。

 しかし、オストベルグは金曜日の最終ステージでエンジン不調のためにペースダウン、さらに土曜日のオープニングSSでもトラブルは続き、パワーが上がらなくなってしまう。それでも彼はまだ3.6秒差でラリーをリードしていたが、エンジンを壊す前にリタイアを決めている。

「エンジントラブルのため、残念ながらブラショヴでのラリーを終えることになった。SS6を走り切って僕らはまだラリーをリードしていたが、パワーを失ってしまったので、エンジンが心配だよ。美しいラリーだっただけに、残念なエンディングだった」とオストベルグは語っている。

 ラリーはテンペスティーニが、ボグダン・マルシア(フォード・フィエスタRally2)に1分31秒差をつけて圧勝、ラリー・ブラショヴで7度目の優勝を飾っている。