WRC2020/12/24

ギリシャ政府、WRCプロモーターと協定を締結

(c)Hyundai

 
 ギリシャのスポーツ省は、アクロポリス・ラリーの2022年の世界ラリー選手権復帰に向けた作業を強化するため、WRCプロモーターと協定を締結した。

 1951年に初開催されたアクロポリス・ラリーは、1960年代にヨーロッパ・ラリー選手権のラウンドとして開催され、1973年には新たに創設された世界ラリー選手権の一戦となった。40年間、世界最高のクルーがほぼ毎年、ギリシャのラフなステージに挑んできたが、2013年を最後にWRCは開催されていない。

 アクロポリス・ラリーは2014年から再びERCの一戦として開催されたが、2018年を最後に資金不足のために開催されなかったが、8月にはギリシャのスポーツ担当大臣、レフテリス・アブゲナキスがWRCへの復帰にむけた計画があることを公式に表明、キリアコス・ミツォタキス首相は、政府としてWRC開催を財政的に支援する準備ができていると断言した。
 
 ギリシャ政府は水曜日、WRCプロモーターとの協定に合意したことを発表、アクロポリス・ラリーが2021年の世界ラリー選手権カレンダーのリザーブイベントとなることが正式に発表された。この覚書には、この伝説のイベントをWRCの恒久的な一戦にするためのいくつかのステップとしてのイベント開催の記述もあるという。

「ギリシャの国民とモータースポーツの友人たちとの約束を果たすことができたことを嬉しく思う」とアヴゲナキス大臣は語った。WRC招致責任者でもある彼は、9月のトルコ・ラリー前のシェイクダウンテストではセバスチャン・ローブのコドライバー・シートを体験した。

「私は大臣に就任したときから、モータースポーツにおいてギリシャがふさわしい位置に戻るために必要なことは何でもすると強調してきた。今日の合意は、アクロポリス・ラリーが築き上げた威信を回復させるための第一歩だ。WRCプロモーターの素晴らしい協力と、我々の計画に信頼を寄せてくれたことに感謝したい。

 WRCプロモーターのマネージングディレクターを務めるヨナ・シーベルが付け加えた。

「アクロポリス・ラリーが世界ラリー選手権の熱狂的な崇拝を受ける存在であることは間違いない。私たちは、最高レベルの当局の支援とコミットメントを喜ばしく思い、このラリーが2021年にリザーブラウンドとして、あるいは2022年にはWRCカレンダーの完全な一部として、できるだけ早く復活することを信じている」

 ギリシャ・スポーツ省はアクロポリス・ラリーをWRCに復活させるためにモータースポーツ組織委員会を設置し、今後、コースの設定などを検討するという。近年では、コリント運河近くのルートラキやラミアの近郊でもステージが開催されていた。