ERC2021/10/23

グリアジン、ERCハンガリーの予選で最速

(c)ERC

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 ロシアのニコライ・グリアジンは、2021年FIAヨーロッパ・ラリー選手権第7戦、ラリー・ハンガリーの予選ステージで最速タイムを記録した。

 スポーツ・レーシング・テクノロジーのフォルクスワーゲン・ポロGTI R5を駆るグリアジンは、4.35kmのナプコール・ステージで行われた予選で、マッズ・オストベルグ(シトロエンC3 Rally2)に0.477秒の差をつけるトップタイムをマークすることになった。

 元ERC1ジュニア・チャンピオンのグリアジンは、初参戦となるハンガリーでのERCターマックラウンドでは、ポロGTI R5のボディに彼の両親やラリードライバーでもある兄のワシリーをはじめ、コドライバーのコンスタンチン・アレクサンドロフやチームマネージャー、メカニックなど彼の参戦をサポートしてきた人たちの顔をラッピングした特別仕立てのマシンを駆っている。

「このカラーリングが施されたマシンを駆ることは僕にとってとても重要なことだ。この予選ステージでは汚れた場所でいくつかミスをしたが、とにかくラリーはこのステージとは全く違うものになるだろう」とグリアジンは語っている。

 ORLENチームのミコワイ・マルツィク(シュコダ・ファビアRally2エボ)が3番手タイム、フリジエス・テュラン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が4番手、ヒュンダイ・ラリー・チーム・イタリアのウンベルト・スカンドラ(ヒュンダイi20 R5)が続いた。

 ラリー・チーム・スペインのエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は6番手、ヨアン・ボナート(シトロエンC3 Rally2)が7番手で続き、ERC選手権リーダーのアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)が8番手で続いている。

 ミケルセンは、先週のラリー・デ・エスパーニャをスキップしていたが、WRC2を争うライバルのオストベルグが無念のトラブルでタイトルの可能性を失ったことから、今季のWRC2暫定チャンピオンに輝いている。今週末、ミケルセンはハンガリーにおいて2週連続で今度はERCのタイトルを決める可能性をもち、オストベルグはハンガリー選手権のタイトル候補の一人としてシーズン最終戦に挑む。

 先週のラリー・デ・エスパーニャでのWRCデビュー戦でWRC2表彰台を飾ったヤッコACCRチームのエリック・ツァイス(フォード・フィエスタRally2)は10番手、地元のヒーローであるシュコダ・ラリーチーム・ハンガリーのノルベルト・ヘルツィグ(シュコダ・ファビアRally2エボ)はパワーの問題で11番手タイムに終わった。

 また、ラリー・デ・エスパーニャでの印象な走りをみせてチームMRFタイヤから急遽参戦が決まったニル・ソランス(ヒュンダイi20 N Rally2)は慎重な走りで14番手タイム、2020年ハンガリーチャンピオンのアンドラーシュ・ハディック(シュコダ・ファビアRally2エボ)がトップ15に入った。

 なお、予選ステージのトップ15によるスターティングオーダー・セレクションで最速タイムのグリアジンは明日のレグ1のセクション2について2番手ポジションからスタートすることを選択、2番手タイムのオストベルグが3番手のポジションを選び、予選3番手のマルツィクがコースオープナーを選択している。選手権リーダーのミケルセンは7番手からのスタートとなる。

 ラリー・ハンガリーは今夜、スーパーSSラボチリンクのショートステージで開幕、本格的な戦いは土曜日からスタートする。