ERC2021/10/28

グリアジン、ERCハンガリーの違反について説明

(c)Nikolay Gryazin

 ニコライ・グリアジンは、ラリー・ハンガリーの最終日の朝、アクシデントでマシンを止めたノルベルト・ヘルツィグの安全を確認するためにマシンを止めることなくラリーを続行したとして15分のペナルティを課されて勝利を失うことになったが、このまま無責任な行為をしたとは思われたくはなかったとして、あのときアクシデントの現場で何が起きたのか詳細を明らかにした

 グリアジンは、先週末に行われたERCラリー・ハンガリーを最初のステージからリード、14SSのうち1ステージを除くステージで首位を維持し、マッズ・オストベルグに37.3秒の差をつけてゴールした。

 しかし、彼はラリー後、SS8のアクシデントでマシンを止めたヘルツィグの安全を確認するためにマシンを止めることなくラリーを続行したとして15分のペナルティを課されることになった。これによって彼は勝利を失うとともに24位へと降格、オストベルグが繰り上がって優勝することになった。

 グリアジンのペナルティについて、スチュワードは、クラッシュしてコース脇にストップしたヘルツィグのマシンにはOK / SOSプレートがないにもかかわらずグリアジンが走行を続けたと指摘、「SOS サインが表示された車を見たクルー、あるいは事故に遭った車にOKサインの表示を確認できなかったクルーは、例外なく直ちに停止して支援を行わなければならない」と定めたリージョナル・ラリー選手権のスポーツ規則にグリアジンが違反していたと説明している。

 グリアジンはスチュワードミーティングにおいてアクシデントの現場に最初に到着した際、ステージサイドのマーシャルからの警告を誤解していたと説明していたが、現場で何が起こったのかについて、自身のソーシャルメディアにおいてより詳細に語っている。

「ラリー・ハンガリーの後、数日間沈黙していたことをお詫びしたいと思う。僕らはペナルティを受け入れたが。このまま僕たちがそのような無責任な行為をしたとは思われたくはない。勝利の後で僕たちに起こったことを整理する時間が必要だったが、あのとき何が起こったのかをちゃんとお伝えしたいと思う」とグリアジンは語った。

「彼らがクラッシュしたコーナーの近くに到着したとき、すでにマーシャルが2人いて、誰も僕らに止まれとは言わず、フラッグも表示せず、事故を起こしたドライバーは外で自分のクルマの横に立っていて、我々に手振りで減速を指示していた。僕らはスピードを落とし、止まったマシンの周りには多くの人がいたので、すべてがすでにコントロールされていると理解したんだ」

 グリアジンは、あの場所では自身は止まるべきだったと語り、スチュワードの決定に対してはプロテストを行う考えはなかったと語っている。

「事故を起こしたドライバーの手にOKやSOSのサインがなかったのはスチュワードの言う通りで、我々は現場にいる人が示したものだけを頼りにしてしまった。確かに状況は混乱していたが、僕らは止まらなければならなかった」とグリアジン認めた。

「スチュワードの決定を批判する必要はなく、我々はそれを受け入れた。スチュワードの判断をふたたび仰ぐ必要はない。このラリーは2022年に向けた準備の一環として、僕らは目標のとおりに勝って一貫した速さを証明することができたからね」