ERC2018/07/21

グリアジン、ERCローマの初日をリード

(c)ERC

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 FIAヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第5戦のラリー・ディ・ローマ・カピターレは、金曜日にローマ市街地の華麗なスーパーSSで開幕、前日に行われた予選でトップタイムをマークしたニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)がベストタイムでラリーをリード、アレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)が0.5秒差で続く展開となっている。

 ラリー・ディ・ローマ・カピターレは、金曜日の16時45分にサン・ピエトロ寺院にも近いカピタル・サンタンジェロでスタートセレモニーを行ない、「すべての道はローマに通ず」という故事に倣うように、ERC初開催だった昨年と同様にドライバーたちは警察護衛の下、10のグループに分かれてローマのたくさんのランドマークの傍を走る壮大なドライブツアーを行い、2万人近い観客が待ち受けるオープニングSSへと向かった。

 ERCジュニアU28選手権の2位につけるグリアジンは、タイトでツイスティなコーナーが連続するACIローマ・アリーナの1.80kmのオープニングSSではリスクを避けたクリーンな走りに徹しながらもトップタイムを奪い、ラリーをリードすることになった。

「最初のコーナーではタイヤが冷えていたので少しパワースライドしてしまったが、うまくやれたよ。そのあとはクリーンなラインをキープするように走り切った。難しいステージだが、明日の本格的な戦いにむけていい準備ができたよ」とグリアジンは語っている。

 0.5秒差の2番手にルクヤヌク、0.6秒差の3番手にはTOKワールドラリーチームのオルハン・アヴチオル(シュコダ・ファビアR5)、4番手にはグジェゴシュ・グジェブ(シュコダ・ファビアR5)が続くことになった。

 シュコダ・イタリアのウンベルト・スカンドラがイタリア選手権の最上位となる5番手で続いたが、後半で駆動系の問題に見舞われた彼は後輪駆動となったマシンでフィニッシュ、先週末のアクシデントによるケガを払いのけて挑むプジョー・イタリアのパオロ・アンドレウッチ(プジョー208 T16 R5)が6番手で続いている。

 また、ERCジュニアU28選手権をリードするファビアン・クライム(シュコダ・ファビアR5)が8番手、選手権リーダーのブルーノ・マガラエス(シュコダ・ファビアR5)はハードタイヤに苦戦して2度にわたってスピンしかかって9番手で発進、病気から復帰したクリス・イングラム(シュコダ・ファビアR5)が10位でオープニングSSを走り終えたが、トップ10が2.4秒差という大混戦となっている。

 スウェーデンのフレドリック・オーリン(シュコダ・ファビアR5)はドライブシャフトを壊して10秒遅れでフィニッシュ、明日の朝のサービスでの修理を待つしかないと彼は不運を嘆いていた。

 ラリー・ディ・ローマ・カピターレは明日の土曜日、ローマの東方にかけての本格的なターマックステージを舞台とした本格的な戦いをスタートする。